踢蛋最強文。描寫細緻 求翻
作者:GeGearschao
第5話射精管理X日目-1-あざみ「先輩、起きてください」
優しげな響きに鼓膜をくすぐられ、失神していた吉野の意識がゆっくりと目を覚ました。
吉野「……あ、ぐ……う、痛ッ……!」
ぼんやりとした思考が痛みによって現実に引き戻される。
股間と下腹部から這い上がってくるズキズキとした鈍痛に、吉野が顔をしかめた。
気を失っていたのはほんの數十分ほどのことらしい。気づけば両手を吊り下げていたベルトと睪丸を縛っていたゴムは外され、吉野はまたしても後ろ手に手錠をかけられた狀態で、部屋の床に転がされていた。
頭を動かそうとすると、額の上から濡れタオルが落ちてくる。
どうやら失神した吉野をあざみが看病してくれていたようだった。
あざみ「お目覚めのようですね。おはようございます、先輩」
吉野「あ、ああ……」
あざみ「はい、手當てしてあげますから足を広げてくださいね」
吉野「あ、う……」
あざみはタオルを冷水の入った洗面器に浸すと、それをやや赤黒く変色した彼の睪丸にあてた。
ひんやりとした冷たい感觸に、思わず小さな呻き聲を上げる。
手當てが終わり、少女が立ち上がる。そこで、ふと吉野は彼女の服が変わっていることに気づいた。
あざみ「フフッ、見てください。先輩が寢てる間に著替えちゃいました。先輩の好きな制服ですよ?」
少女がくるり、とその場で一回転すると、制服のスカートの裾がふわりとひるがえる。
吉野は倒れこんだ狀態のまま首を捻って、なんとかスカートの內側を覗き込もうとする。だが、あざみはいつものように下著の上から黒いタイツを履いているため、チラリと白い影のようなものが奧に見えるだけだった。
吉野が気絶しているすぐ橫で、あざみは服を脫いで著替えたのだという。
もっと早く目が覚めていれば……悔やんでも悔やみきれない思いが吉野の胸に渦巻いた。
あざみ「えっちな顔になっちゃってますよ、先輩。後輩の制服姿を見ただけで興奮したんですか? それにタマタマをあれだけいじめられたのに、気絶している間もずっとおちんちんをギンギンに勃起させたままだなんて……本當に先輩は変態ですね」
吉野「ご、ごめん……」
手厚い看護の最中だというのに、節操なく脈動し続けるペニス。
その情けない姿を後輩にじろじろと観察され、吉野は申し訳なさそうに謝った。
あざみ「まあいいです。毎日毎日、ずっと射精を我慢して精液を溜め込み続けたんですから。毎日おちんちんを限界まで追い詰めて、何度も射精の直前で寸止めして、射精することしか頭になくなった先輩のおちんちんとタマタマを貞操帯でガチガチに締め上げて……辛かったですよね、先輩?」
吉野「……うん……」
あざみ「先輩は男の子なんですから、當然です。本當は毎日オナニーしたかったですよね? ずーっと射精したくてたまらなかったですよね?私の手や足や口に、たくさん
せーえきびゅーびゅーしたいって思ってたんですよね? それなのにちゃんと約束を守って射精を我慢してくれて、私とっても嬉しかったですよ」
吉野「……うん……ぅ、ぅ……あざみぃ……」
いつになく自愛に満ちた少女の言葉と微笑みに、思わず両目から涙が溢れる。
こうして労ってもらえただけで、今までの苦労が報われた気がした。
あざみ「そんな先輩に朗報です。ほら、時計を見てください」
あざみの視線を辿って壁の時計に目をやると、時刻は午前二時を指している。
土曜日は終わり、日付けは既に日曜日。
それは一ヶ月の長きに渡る射精管理期間が終わったことを意味していた。
-2-あざみ「おめでとうございます、先輩。一ヶ月の射精管理達成ですね」
吉野「あ……あ、ぁ……」
吉野は半ば呆然とした表情で、わなわなと唇を感激に打ち震わせた。
吉野(やった……ついにやったんだ……これでやっと、この禁慾生活も終わる……)吉野(射精したい、射精したい、射精したい!)それを理解した途端、彼の中で射精への欲求が急速に高まっていく。
あざみ「先輩、えらいですね~。フフッ、いいこいいこしてあげます」
あざみは吉野を仰向けに開腳させて、股間の前に膝をついて座り、硬く反り返ったペニスに手を伸ばす。
あざみ「ほら先輩、いーこ、いーこ……」
吉野「あっ、ぁ……ぁぎっ……っ!」
左手でペニスの根元を押さえ、右の手のひらを亀頭に當てて円を描くように撫で回す。ローションのように溢れるカウパーが潤滑油となり、いつにも増して敏感になっている先端に、ぬるぬるとした滑るような刺激を伝えてくる。
あざみ「気持ちいいですか? もっとたっぷり褒めてあげますからね」
徐々にあざみの手の速度が上がっていく。
左手で竿の位置を調節しながら、開いた手のひらをぐりぐりと押し付ける。容赦のない亀頭責めが吉野を襲った。
高速で摩擦された亀頭がじんじんと熱を持ち、先端が焼けるように熱くなる。それと同時にぞわぞわと鳥肌が立つような異質な快感が、吉野の背筋を駆け上っていく。
勃起し過ぎたペニスが、疼くようにびくびくと震える。
激し過ぎる快感。だがそれは決して射精には繋がらない。
暴力に等しい殘酷な快楽だけが蓄積し、やがてそれが快楽なのか苦痛なのか分からなくなる。
あざみ「先輩、亀頭が真っ赤になっちゃってますよ。フフッ、あつーい……」
吉野「ぁ、あっ……あ、ひっ……っ!」
射精寸前のような感覚が延々と続く。
玉責めが地獄のような苦痛だとすれば、亀頭責めは地獄のような快楽だった。
睪丸の中で精液がぐつぐつと煮えたぎり、限界まで充血した亀頭が燃え上がっているように熱い。くちゅくちゅといういやらしい音が吉野の耳を犯し、脳髄を痺れさせる。
吉野の腰ががくがくと揺れ、陸に打ち上げられた魚のように床の上で體が跳ねた。
あざみ「先輩、こっちも觸ってほしいですか?」
吉野「ぃ
、あっ……ひぃ……」
突然、あざみの指がカリの周辺をゆっくりとなぞり上げ、すぐにパッと手を離した。
亀頭以外の刺激に飢えたペニスは、その感觸に歓喜するように打ち震える。だが、ギリギリで射精には至らない。助けを求めるように天へ伸ばされたペニスが、びくびくと寂しげに上下した。
あざみ「でもだーめ。ダメですよ、先輩。今度はタマタマのほうを揉んであげますね」
楽しそうに言って、射精寸前の狀態でカウパーを流し続けるペニスを放置し、あざみの手が睪丸に觸れる。
あざみ「フフッ、たぷん、たぷん……って」
つい數十分前の恐怖が蘇り、吉野の睪丸がきゅっと反射的に縮こまる。しかし、彼女は小さくなったタマをそっと撫でるように優しく握り、労わるようにやわやわと揉みほぐした。
吉野「あ……あぁ……」
あざみ「どうですか? さっきはいじめちゃいましたから、お詫びにマッサージしてあげますね」
相変わらず睪丸の鈍痛は殘ったままなので、圧迫する箇所によっては時折痛みが走ることもあった。それでも少女から愛情を伝えるように熱心なマッサージを続けられるうちに、徐々にじわりと染み入るような不思議な快感がこみ上げてくるのを感じた。
少女の細い指先がリズミカルに動き、愛撫するように吉野の性感を高めていく。
だが、これも射精に繋がるような快感ではなかった。射精に備えて睪丸が上がろうとしても、その都度あざみがタマを下げて、硬くなったそれをぷにぷにと揉みほぐしてしまうからだ。
確かに感じられる愛情と快感が、逆に吉野をもどかしい気持ちにさせる。
吉野「あ、あざみっ……ぁ、ぁ……そろそろ……っ!」
あざみ「ん~? また先っぽいじめてほしいんですか?」
吉野「ぁっ、ち、ちがっ……っ!」
再び少女の手が亀頭へと伸ばされ、パクパクと開く鈴口の周りにツーッと指先を滑らせる。
あざみ「いいですよ、先輩が望むなら何時間でも……フフッ」
吉野「うっ、ぁ……ぃぁ、がっ……」
そしてまた、亀頭責めと睪丸マッサージが繰り返される。
延々と続く苦しみ。
容赦なく、執拗に、念入りに、徹底的に、ねっとりと、吉野が発狂するのを待っているかのように。
吉野(射精したい……射精したい……射精したい……!)一ヶ月の射精管理に加えて、この數時間だけで何度快楽と苦痛を味わわされたか分からない。
吉野はもう限界だった。
吉野「あざみぃ……お願い……」
あざみ「……先輩、射精させてほしいですか?」
亀頭と睪丸を弄ぶ手を止めて、あざみがじっと吉野を見つめ、靜かな聲で告げる。
吉野「……させて……あざみ、お願いだからぁ……っ!」
あざみ「どうしてほしいんですか? ちゃんと自分の口で言ってください」
吉野「ぁ、ぁっ、あっ……射精、射精させてっ……っ! いかせてくださいぃっ……っ!」
恥も外聞もなく、吉野は必死に叫んだ。
もう何でもいい。一刻も早くこの苦しみから解
放されたい。
あざみ「必死ですね、先輩。……でも先輩がそんなに私を求めてくれてるんだって思うと、私もすごく嬉しいですよ」
吉野「う、ぁっ……しゃ、射精……お願いだからぁっ……射精、させてっ……あざみぃぃ……っ!」
あざみ「フフッ……さーて、どうしましょうか?」
だがそんな思いをもてあそぶように、少女が悪戱っぽく小首を傾げる。
吉野「そんな……! や、やめて……もういじわるしないで……頼む……うっ、ぅ……っ!」」
あざみ「先輩……また泣いちゃった?」
吉野「ぅ、ぁぐ……ひっぐ……う、ぅぇ……っ!」
年下の少女の前で、吉野は幼い子供のように泣きじゃくり嗚咽を漏らしてしまう。
あざみ「せんぱい……かわいい……」
涙を流して懇願する彼の姿を見て、あざみは愛おしそうに呟く。
あざみ(そうですよ。先輩は私に許してもらわないと絶対に射精できないんですから……)あざみ(だから、もっともっと私を求めてくださいね?)その瞬間、吉野は少女の瞳が怪しげな光を宿したような気がした。
あざみはゆっくりと吉野の體に覆いかぶさり、お互いの鼻先が觸れ合うほど顔を近づけて囁く。
あざみ「……先輩、貞操帯を著けるので、おちんちん小さくしてください」
吉野「……ぁ……ぁ、え……?」
あっけに取られ、吉野が呆然と聞き返す。
言葉の意味が理解できない。目の前の少女が何を言っているのか分からない。
あざみ「もう一ヶ月、我慢してください。射精管理、また私と一緒に頑張りましょうね?」
その意味が吉野の頭に浸透するとともに、彼の瞳から徐々に生気が失われ絶望に染まっていく。
クスクス、とあざみがおかしそうに笑った。
-3-吉野「え……ぁ、え……?」
あざみ「先輩、ちゃんと聞いてました?我慢ですよ、がーまーん」
吉野「う、うそ?噓なんだよな……? ……なあ、あざみ?」
混亂でうまく考えがまとまらず、ただ現実を否定することしかできない。
あざみ「本當です。射精しちゃダメです。我慢してください。せーえきびゅーびゅー禁止です。今日までずっと辛かったですね。精子出したいの我慢して頑張りましたよね。もう射精することしか考えられないですよね。でも、やっぱり射精させてあげません。もっともっと我慢して、先輩の情けない可愛い顔を見せてください」
吉野「なっ……あ、ぁっ……! や、やくそく、約束はっ……!? だって、射精させてくれるって……っ!」
一ヶ月の射精管理だと、最初にそう言ったはずだ。
あざみ「せんぱい?確かに一ヶ月我慢してください、とは言いましたけど、我慢したら射精させてあげるだなんて、私ひと言も言ってないですよ?」
吉野「ぁ……ぅ、あぁ……そ、そんな……」
一ヶ月の射精管理を耐えれば、射精させてもらえる。
そう信じて、心の支えにして、好きな女の子のために頑張ってきたのに。
そんな一縷の希望さえ、少女は殘酷に摘み取ってしま
う。
吉野「でも……むり……もう限界、で……これ以上、やったら……おかしく、なる……っ!」
あざみ「いいんですよ。おかしくなってください……先輩が壊れちゃうところ、私に見せて……?」
ゾクッと吉野の背筋に寒気が走る。あざみの目が本気だと言っていた。
あざみ「さ、早く起きてください」
彼女は吉野の上から體をどかすと、冷水を張った洗面器を手にして戻ってくる。
吉野「ぁ……や……やだぁ……っ!」
あざみ「はーい、おちんちん冷やしますよー?冷たいですから気をつけてくださいね、先輩」
有無を言わせず、あざみは吉野のペニスを冷水に浸した。
痛みを感じるほど急速に冷やされたペニスが、徐々にふにゃりと硬度を失っていく。
吉野「あ、ぐ……ひっ……!」
あざみ「あーあ、せっかく射精したくて頑張って勃起してたおちんちん、小さくなっちゃいました。殘念でしたね、先輩」
あざみ「それじゃあ、射精させてもらえない可哀想なおちんちん、檻の中に閉じ込めちゃいましょうか」
彼女は上機嫌で、しかし作業は淡々と機械的に、吉野のペニスを拭いて貞操帯を裝著していく。
吉野は小刻みに震えながら、その光景をただ見ていることしかできなかった。
吉野「ぁ、ぁ……あざみ……射精したい……。せ、せめて一回だけ……それだけでいいから……」
あざみ「だーめ」
あざみは小さく笑いながら、透明なゲージをペニスにゆっくりとかぶせていく。
あざみ「……さて、後は鍵をかけるだけですね」
吉野「やめてぇっ! お願い、あざみっ、あざみぃっ……っ!何でもする、何でもするから……っ!」
南京錠を取り出した彼女が、その言葉を耳にして不意に手を止めた。
あざみ「……先輩、本當に何でもするんですか?」
吉野「するっ……っ! なんでも、言うこと聞くからぁっ……っ!」
あざみ「その言葉を待ってたんですよ、先輩……フフッ……」
そう言って、あざみは本當に嬉しそうな笑顔を浮かべる。
だが愛する少女の満面の笑みに、なぜか吉野の頭には恐怖がよぎった。
あざみ「それじゃあ、一生射精禁止です。もう二度と射精しないでください」
――カチリ。
少女の手が一切の慈悲も與えずに貞操帯の鍵をかけた。
-4-あざみと付き合い始めてから何度も耳にした、絶望の音。
だが、今までとは比べ物にならないその衝撃が、吉野の精神を完全に押し潰した。
あざみ「はい、できましたよ、先輩」
吉野「あ、ぁ……あぁぁ……ぁ……」
あざみ「さて、先輩を射精させないならこの制服も必要ありませんから、私はお風呂に入って著替えてきますね」
あざみ「もう夜も遅いですし、上がったら一緒に寢ましょうか。ちょっと待っていてくださいね、先輩」
何事もなかったかのように部屋から出て行こうとするあざみ。
絶望に心を支配された吉野には、その聲も耳に入らない。
吉野(……もう、射精できない……もう二度と……射精させて
もらえない……?)ぼきり、と。
吉野は自分の心が折れる音をはっきりと聞いた。
吉野「ぁ、ぁ……あ゛あぁぁぁぁーっ!」
突然、吉野の體が床に崩れ落ち、拘束された狀態でじたばたと暴れ始めた。
吉野「あ゛あぁーっ……! あ゛ーっ……! ぃぎ、ぃっ、あ、ぁぁーっ……!」
あざみ「せ、せんぱい……?」
さすがに驚いたのか、あざみがドアノブを握ったまま振り返る。
そこにいたのは、涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにして狂ったように絶叫する男の姿だった。
吉野「ぁぁ、あぁーっ! やぁぁっ! やらぁっ、もう辛いのやだぁっ……やだよぉぉっ……っ! うぇぇ……たすけ、たすけてっ……あざみぃっ……ゆるしてぇっ! ごめんなさいっ、ごめんなさいぃぃ……っ!」
常軌を逸した様子で、堰を切ったかのように泣きじゃくりながら、必死に許しを請う吉野。
あまりにも慘めで哀れなその有様は、もはや人間と呼ぶのも躊躇われる。
吉野「うぁ、ぁぁぁーっ……っ! ひっぐ、うぇ……やだっ、いっちゃやだ……あざみぃぃ……っ!」
あざみ「…………せんぱぁい……ふ、ふふ」
あざみは自分の體をかき抱いて、喜悅に身を震わせる。
背筋を駆け上がってくるゾクゾクとした興奮に、抑え切れない笑みが漏れた。
あざみ「あは……先輩、もう完全におかしくなっちゃったみたいですね……」
ドキドキと高鳴る胸を押さえながら、まるで戀する乙女のような表情で吉野の前に近づく。
吉野「うぁぁっ……あぐっ……あざみぃ……っ! むり、だからぁっ……ほんとに、もう……むりぃ……っ!」
あざみ「今の先輩、情けなくてとってもいい顔ですよ」
あざみ「先輩のそんな顔を知ってるのは、きっと私だけなんでしょうね……」
よしよし、と少女は吉野の頭をそっと撫でる。
全身が敏感になった今の彼にとっては、それさえも快感となる。
膨張したペニスが貞操帯の中でギチギチと締め付けられ、吉野が苦しげに呻いた。
吉野「うぅぅぅ……ぐっ、ぁ……う、ぐっ、うぅぅぅ……っ!」
あざみ「先輩、苦しい?辛い?射精したい?」
吉野「ぁ、うぅ……ぐすっ……したい、よ……」
あざみ「じゃあ、私がこれからする約束、ちゃんと守れますか?」
こくこくと吉野が頷く。
あざみ「もう二度と他の女の子と話さない?」
吉野「うん……」
あざみ「私以外の女の子で射精しない?」
吉野「うん……」
あざみ「……先輩、本當にそう思ってるんですか?」
少女に言われるがまま相槌を打つ吉野に、ジト……っとした胡亂な目を向ける。
吉野「思ってる! ほんと……えぐっ、本當にそう思ってるからぁ……っ!」
あざみ「フフッ……先輩、必死すぎますよ」
必死の形相で訴える吉野の姿を見て、あざみは笑いを堪えきれず小さく吹き出してしまう。
あざみ「それにしても男の人って可哀想ですね。タマタマをいじめられると苦しくてすぐ泣いちゃうし、おちんちんをいじめら
れても気持ちよくて我慢できなくて泣いちゃうんですから。年下の女の子に弄ばれて、ちょっと射精を禁止されて精液が出せなくなるだけで、逆らえなくなって何でも言うこと聞いちゃうなんて……」
吉野「ち、違う……」
喉から絞り出したような否定の聲に、少女の胸についつい悪戱心が湧き上がる。
あざみ「何が違うんですか?射精したくて後輩の奴隷になっちゃったダメな先輩のくせに」
吉野「射精したいから、じゃない……俺は……あざみが好き、なんだ……っ!」
あざみ「え……?」
あっけに取られた少女が思わず體を硬直させ、からかうような表情を消した。
吉野「あざみぃ……すき、すきっ……だ、大好き、だから……愛して、る……からぁっ……っ!」
常識も理性も剝ぎ取った、取り繕うことのない本音。
心も體も限界まで追い詰められ、何も考えることができなくなっても、それでも吉野は無様に泣きじゃくりながら愛を告白し続ける。
あざみ「先輩……」
そんな彼の姿に、あざみは自分の頬がじわりと熱くなるのを感じた。
-5-あざみ「……先輩は、一ヶ月前もそう言って告白してくれましたよね」
二人が付き合い始めるきっかけとなった事件。今の狀況を作り出す契機となった、あの日のこと。
少女はそのときの出來事を思い返しながら、訥々と語り始める。
吉野「……ああ……」
吉野は性慾に流されぼやけそうになる意識を必死に取り戻し、あざみの言葉に耳を傾けた。
あざみ「先輩、私も先輩のこと好きですよ」
あざみ「……でも、私の好きは他の女の子のような普通の好きとは違うんです」
あざみ「大好きな先輩のことを、いじめて、苦しめて、もてあそんで……ボロボロになるまで壊してみたくて仕方がないんです。體裁や建前で飾られた上辺だけの先輩じゃなくて、本音や慾望がむき出しになった本當の先輩が見たいんです。快楽と苦痛で先輩の心も體も従わせて、他の人たちには絶対に見せない、私だけの先輩になってほしいんです」
吉野「……うん」
少女から語られる本心の言葉。
それを少しでも理解しようと、吉野はかすかに頷いて先を促した。
あざみ「本當はね、あのとき生徒會室にバッグを置きっぱなしにしてたのってわざとだったんです。それ以前からも、何度も同じようなことをしてました。わざと先輩に體をくっつけて無防備に振舞ってみたり、先輩の目に付く場所に服や私物を置いたりして、先輩が私のことを意識してくれるようにって……」
吉野「……どう、して……?」
あざみ「ほら、私って不登校だったじゃないですか。ずっと自分の気持ちを隠して優等生を演じてきたんですけど、それに疲れちゃったんですよ。だから偽りの自分を演じる學校に行くのが嫌で、両親の帰ってこない家も嫌で……それで夜の街をうろうろと逃げ回っていたんです」
「でも先輩は、そんな私を連れ出してくれましたよね。それで少しずつ話すようになって、先輩に
興味を持って……最初は冗談交じりだったんですよ?気に入った先輩をからかうのが楽しいって思っていただけで……でも、いつのまにか先輩のことを好きになっる自分に気づいたんです。だから、もしかして先輩なら私の本當を受け入れてくれるんじゃないか――いえ、私自身が受け入れてほしいって……そう思ったんです」
普通とは違う、歪んだ愛情のカタチでも。
好きな人に自分の想いを認めて、受け入れてほしかった。
だがアザミの花はその棘ゆえに、愛でようとする者を傷つけずにはいられない。
“觸れないで”
“私をもっと知ってください”
そのどちらもが、本當の気持ちだった。
あざみ「あのとき、先輩は本當の私が知りたいって言ってくれましたよね。だから私、先輩に賭けてみることにしたんです。先輩の射精を管理して、一ヶ月間散々いじめ続けて、本當の私を先輩に刻み込んで、それでも先輩が私のことを好きでいてくれるのかどうかに……」
黒瀬あざみを愛することができるか否か。
最後に吉野が選ぶことによって、少女の賭けの勝敗は決するのだ。
あざみ「先輩、選んでください」
そして今、決意を胸にあざみは宣言する。
あざみ「私を好きになってこのまま一生射精できない生活を送るか、私を諦めて自由に射精できる生活に戻るか。先輩の意思を尊重します。もし嫌だったら鍵を外してあげますから、ここから逃げてください。そしてもう二度と私に會わないでください」
吉野「あ、あざみ……俺は……」
苦しげに口を開こうとする吉野。だが、彼が伝えようとしている答えは既にわかっていた。
あざみは泣きそうな表情で俯くと、諭すように囁く。
あざみ「……ねえ、先輩。私を好きになっても、絶対に辛いだけですよ。他の女の子と會話するのも許さないです。毎日私にいじめられて、射精もさせてもらえないし、戀人がするようなセックスも一生させるつもりはありません。先輩がいくら泣き叫んでも、笑いながら先輩の大事なタマタマを潰すかもしれません。先輩が可哀想だって、申し訳ないって思っても、本當の私はそれを想像するだけでゾクゾクと興奮してしまうんです。このままだと私、きっと先輩の人生を滅茶苦茶にしてしまいます……」
あざみ「先輩、これが本當の私です」
あざみ「それでも先輩は、私みたいな女の子のことが好きだって言うんですか……?」
二人の視線が絡まり、お互いに見つめあう。
さっきまで死んだように光を失っていた吉野の瞳が、一瞬、真摯な輝きを放ったような気がした。
吉野「あざみ……愛してる……」
いじめられるのが好きなわけではない。
好きな女の子から傷つけられるのは辛いし、痛いのも苦しいのも嫌だった。
だが吉野をいじめるとき、あざみは本當に楽しそうに笑うのだ。
それは普段の彼女が絶対に見せない、心に秘めた本當の姿。
たとえ男を玩具のように扱う小悪魔でも、それこそが吉野の好きになった少女の
純粋な愛のカタチなのだ。
だからこそ、彼はあざみに告白したことを後悔していない。
吉野「あざみ……好き……好き……」
普通じゃなくてもいい。歪んだ形でもいい。
ただひとつ、この少女の笑顔のためなら、どんな苦痛にも耐えられると吉野は思った。
あざみ「……はい、ありがとうございます、先輩」
吉野の告白を噛み締めるように目蓋を閉じ、あざみが靜かに告げる。
その想いに応えるため、少女は彼のすべてを壊すことに決めた。
-6-少女は吉野に寄り添うようにしながら、彼の裸身に指先を滑らせて愛撫する。
あざみ「先輩、射精したいですか?」
吉野「うんっ……うんっ……っ!」
目に涙を浮かべてぶんぶんと首を縦に振る吉野に、あざみが意地の悪そうな笑顔を向ける。
あざみ「でも先輩、私のことが好きだから言うこと聞いてくれるんですよね? さっき射精させてほしいからじゃないって言ってましたもんね。それなら、射精させてもらえなくても大丈夫ってことじゃないですか?」
吉野「ぁ、ぅ……で、でも……しゃせい、したい……イカせてほしい……」
貞操帯に包まれた股間をもじもじと左右によじり、太ももを擦り合わせる。
あざみ「フフッ、素直な先輩も好きですよ。そんな先輩に最後のチャンスをあげます」
吉野「チャンス……?」
吉野が不安そうに聞き返すと、少女は目を細めて不敵な笑みを浮かべた。
あざみ「これから私が、先輩を射精させてあげます」
吉野「あ、あざみぃ……! ほんと……本當に……?」
思わず勢い込んで念を押すように聞き返す。
あざみ「ええ、本當ですよ」
今までこの少女の悪戱な仕草に何度期待を高められ、それを裡切られたか分からない。
だがそれでも、吉野はあざみの言葉に一喜一憂せずにはいられなかった。
あざみ「ただし、先輩が射精できたら……ですけどね」
吉野「え……?」
あざみ「……先輩。私、ずっと不安だったんです。先輩は私みたいな変な子じゃなくて、他のもっと普通の女の子を好きになっちゃうんじゃないかって……。だから私、先輩を壊したかったんです。もう二度と、私以外の女の子とまともな戀愛ができないように」
そのためには、吉野を普通じゃなくしてしまえばいい。
そうすれば、彼は普通の女の子では満足できなくなるはずだから。
あざみ「先輩、今度こそ本當に最後のテストです。先輩が浮気できないように、他の女の子とセックスできないように、先輩を私でしか射精できない體にしてあげます。ちゃんと先輩が射精できたら合格……ただし、もし不合格で射精できなかったら、そのときは先輩のタマタマを潰させてもらいます」
吉野「ふ、ぇ……つ、つぶす……?」
不穏な響きを発した少女に、吉野が怯えた目を向ける。
あざみ「はい。玉潰しです。去勢です。先輩の大切なタマタマ、二つともぐちゃぐちゃにして永遠に使えないよう完全に潰します。そうすれば、先輩はもう他
の女の子とお付き合いもセックスもできませんよね。男性としての価値がなくなるのですから」
優しく頭を撫でながら、あざみは吉野の股間にぶら下がっている睪丸に暗い眼差しを向ける。
そして睪丸の痛みを知らない少女であるがゆえの、無邪気で殘酷な笑みを浮かべた。
あざみ「でも安心してください。私は先輩のこと愛してますから、そうなってもちゃんと一生面倒見てあげますからね。フフッ……」
吉野は、男性機能を失い廃人となった自分があざみの部屋で飼われている光景を幻視する。
その病的な未來予想図に、吉野の體が無意識に震え上がった。
吉野「ぁ……ぁぁ……そ、そんな……」
あざみ「大丈夫、先輩はただ射精するだけでいいんですよ。簡単でしょう?」
こともなげに言って、あざみが南京錠に鍵を差し込む。
――カチリ。
小さな音とともに、この一ヶ月間、吉野の勃起と射精を幾度となく封じてきた貞操帯が再び外された。
あざみ「私でしか射精できなくなって先輩が壊れるか、それともタマタマが潰れて私に壊されるか……楽しみですね、先輩?」
吉野「な、なに……何するの……?」
あざみ「実際にやってみれば分かりますよ」
焦らすように告げながら頬を吊り上げる少女に、吉野はこみ上げてくる不安と恐怖を隠せない様子だった。
吉野「あ、あざみ……うぅ……怖い……」
あざみ「怖いですか? でも先輩のおちんちん、射精させてもらえるって聞いて、もうガチガチに勃起してるじゃないですか」
窮屈な貞操帯から解放された途端、吉野のペニスは逞しく反り返っていた。
一ヶ月に渡って寸止めを繰り返された極限狀態のペニスは、もはや彼自身の意思とは無関係に勃起し続ける。鈴口からとめどなく溢れた先走りでピンク色の亀頭がてらてらと艶を放ち、赤黒く血管の浮き出た陰莖は限界まで張り詰めていた。そこから流れ落ちたカウパーが、射精を求めて上下に伸縮する睪丸を伝い、粘度のある雫となって床を汚す。
あざみ「その調子ならきっとすぐ射精できますよ。……さ、私についてきてください、先輩」
立ち上がったあざみが、吉野にも後に続くよう促した。
吉野は力を振り絞り、生まれたての小鹿のように頼りない足取りで立ち上がる。
あざみ「では、これから先輩をうちの地下室にご案內しますね」
-7-階段から地下に降りると、そこには6メートル四方ほどの部屋が広がっていた。
床はフローリングだが周囲は無機質なコンクリートの壁で囲まれており、採光用の窓もない。申し訳程度に設置された蛍光燈だけが部屋を薄暗く照らしていた。調度品や荷物の類は一切なく、普段から使用されている形跡は見當たらない。
実際には見たこともないはずの中世の拷問部屋を連想して、吉野はその発想に総毛立った。
あざみ「どうですか、先輩? ここ、いつか使う日が來るんじゃないかって思って用意しておいたんですよ。どんなに大聲で泣き叫んでも外に
は漏れないですし、血や精液が飛び散っても後の処理が楽そうでいいですよね」
恐ろしい説明を付け加えながら、あざみが吉野を地下室の中央に立たせて拘束していく。
楽しげな少女とは対照的に、吉野は肌がひりつくような緊張感に包まれるのを感じていた。
バンザイしたような體勢で両手を革製ベルトと頑丈そうなロープで天井のフックに固定され、爪先立ちで上から吊るされた狀態となる。さらに両腳も開いたまま棒狀の枷の両端に固定される。両手両足をがっちりと入念に縛られ、吉野はろくに身動きすることさえできなくなった。
あざみ「うん、これでよし……できましたよ、先輩」
全裸で拘束された吉野を上から下まで眺め、少女は満足げに頷いた。
吉野「あ、あざみ……これから、一體何を……」
不安を滲ませた聲で、落ち著きなく周囲を見回す。
あざみ「フフッ……何だと思いますか?」
何も答えられない。ただ嫌な予感だけが膨れ上がり、じわじわと這い上がってくるような悪寒が止まらない。
その間に少女は彼の前から數歩後ずさり、助走をつけるように距離を取った。
あざみ「……ねえ、先輩?」
吉野「な、なに……」
おとがいに指を當てて可愛らしく首を傾げる少女に、吉野の聲が戦慄くように震える。
あざみ「男の人って、痛みだけでも射精できるんでしょうか?」
吉野「え……? わ、わからない……けど……」
あざみ「そうですか。なら先輩の體で実際に試してみますね」
あざみがゆっくりと腰を落とし、まるで獲物に飛び掛るタイミングを計る貓のように體を縮める。
吉野が抱いていた嫌な予感は、ここにきて一気に膨れ上がった。
あざみ「せんぱーい、いきますよー?」
吉野「あ、あざみっ……やめっ……っ!」
走り出す。少女が軽やかにステップを踏む。
吉野は咄嗟に逃げようとするが、必死にもがいても天井に伸びるロープがギシギシと鳴るだけだ。
あざみ「えいっ!」
軸足を大きく踏み込んで、右足を後ろに振りかぶる。黒いタイツに包まれたしなやかな腳がムチのように躍動し、吉野の股間に無防備にぶら下がった二つのタマに狙いを定める。少女の放った渾身の蹴りが鋭く空気を切り裂いて、狙った獲物を違えることなく睪丸に突き刺さった。
――ズンッ!
吉野「ぁっ、がっ……あぁぁ……っ!」
くぐもった悲鳴とともに空気の塊を吐き出す。
摩擦力の強いタイツに覆われた足の甲は、滑ることなくそのままタマを変形させながら奧深くに食い込んでいく。
蹴り上げられたタマがぶるんっ、と弾けるように宙を舞った。そしてピンと張り詰めた精索に引き戻される。
吉野「~~~~っ!」
脳天へ突き抜けるような激痛。
一瞬にして全身の筋肉が痙攣し、心臓に電気ショックを與えられたかのように跳ねる。
下半身が脫力してぐにゃりと倒れこみそうになるが、手足の拘束がそれさえも許さない。股間を手で押さえることもできず、その場にうずく
まることもできず、吉野はただじたばたと全身を波打たせることしかできなかった。
-8-あざみ「先輩、せんぱいっ、今の蹴りどうでした?綺麗に入りましたよね?痛かったですか?」
興奮気味のあざみが矢継ぎ早に尋ねてくる。
だが今の吉野は、ただ黙って嘔吐感と痛みを堪えることしかできなかった。
睪丸を蹴られた瞬間の痛みとはまた違う、腹の奧から湧き上がってくるような強烈な鈍痛。巨大な拳に內臓を一摑みにされているかのような圧迫感に、全身からどっと脂汗が噴き出した。
吉野は大きく肩を上下させ、苦しげな呼吸を繰り返す。
吉野「……ぁ、あ、ぐっ……ぎ、ひぃ……」
あざみ「苦しそうな先輩の顔……とっても可愛いですよ、フフッ……」
少女はそんな彼の様子を幸せそうに見つめていた。
吉野「あ……あざ、みっ……なんで、こんな……っ!」
あざみ「だから言ったじゃないですか、先輩を射精させてあげるって」
物分りの悪い生徒を諭すような口調だった。
あざみ「先輩、もう寸止めはしませんから、どうぞご自由に射精してもらって結構ですよ。ただし、私は先輩のことを一切気持ちよくさせてあげません。ペニスにも觸れません。タマタマのほうだけをこうして蹴り続けてあげます。ですから先輩が射精したいのなら、私に蹴られながら勝手に射精してください」
あっさりと、ごく當たり前のように告げられる。
その言葉を理解するにつれ、次第に吉野の顔面が蒼白になっていく。
あざみ「私は潰すつもりで蹴るので、先輩はタマタマが潰れないように頑張ってくださいね」
にっこりと花が咲いたような少女の笑顔に、吉野は胸を詰まらせた。
吉野「ぁ……ぁ、や……やだ、あざ……あざみ……っ!」
あざみ「さ、先輩が早く射精できるようにどんどんいきましょう。今度は連続で蹴りますね?」
吉野「ぅ、あざみぃぃっー……! いやぁっ、あ゛ーっ、あ゛ーっ……っ!」
幼子のように泣き喚いて首を振り亂す吉野。
あざみはそんな戀人の懇願を聞き入れることなく、再び容赦のない金的蹴りを叩き込む。
――バシンッ!
吉野「ぐぎぇっ……っ!」
喉の奧から潰れたカエルのような聲が上がる。
そこへ間髪入れず、立て続けに少女の蹴りが炸裂する。
――バシンッ!
自分の足の甲の上でぐにゃりとタマが歪む感觸を、あざみは心地よく感じていた。
あざみ「先輩、私の金蹴りご奉仕、たっぷりと堪能してくださいね」
――バシンッ!
吉野「……ぉぐっ……ぇ、うげぇっ……」
連続で放たれる蹴りに呼吸が詰まり、吉野が苦しげに咽ぶ。
酸素を求めて喘ぐように息を吸おうとしても、それを遮るように次の蹴りが飛んでくる。
――バシンッ!
吉野「ぃぎっ……あ、ぁぁ……あ、がっ……」
あざみ「フフッ……蹴られて射精するのと、先輩の大事なところが使い物にならなくなるの、どっちが早いでしょうね」
――バシンッ!
蹴られる瞬間に飛び上がっ
て衝撃を殺そうと、吉野が足の先で地面を蹴ろうとする。
だが爪先立ちでほぼ宙吊りのような體勢にされている彼にとって、それは無駄な抵抗に過ぎなかった。
――バシンッ!
あざみ「逃がしませんよ、先輩」
ゾッとするような甘い聲とともに、睪丸に何発も繰り返し蹴りが叩きつけられる。
――ドスッ!
足の甲にすぐい上げられたタマが恥骨との間に挾み込まれ、ミシミシと平たく変形していく。
吉野(やだ、やだっ!潰れる……! やめてくれ!潰れる、潰れるっ!)二つのタマが自分自身の體重と少女の腳力によって押し潰される。萬力に挾まれているかのような無慈悲な圧迫感。このままでは確実に睪丸が潰れてしまう。本能的な危機感を覚え、吉野の脳裡に冷たい戦慄が走った。
限界ギリギリまで圧力を加えられたタマがタイツの表面を変形しながら滑り、グリュッと橫にすり抜ける。
その瞬間、吉野は筆舌に盡くしがたい激痛に見舞われた。
吉野「……っ! ……っ! ~~~~っ!」
股間に受けた衝撃がびりびりと全身に広がっていく。
睪丸が潰れかけた恐怖と激痛に呼吸することも忘れ、吉野は口をパクパクと動かした。
襲ってくる痛みに備えるかのように手足をピンと突っ張って全身の筋肉を硬直させるが、その苦痛から逃れる術はない。吉野は地獄のような苦しみをただ無抵抗に受け入れ、それが一刻も早く過ぎ去ってくれるのを祈りながら待つことしかできなかった。
-9-あざみ「ほら、先輩。ちゃんと呼吸してください」
吉野「……が……かはっ……っ!」
ようやく足を止めたあざみが、ペシペシと吉野の頬を軽く叩く。
少女の言葉が悶絶する吉野の耳に屆いたかどうかは定かではないが、彼はゴホゴホと咳き込んで息を吹き返した。
だが連続して叩き込まれた金蹴りは、彼の睪丸に深刻なダメージを殘していた。
吉野「ぇ、うぇ……ひぐっ……」
あざみ「先輩、大丈夫ですか?」
汗と涙と鼻水でドロドロになった吉野の顔を、無邪気そうに覗き込む。
あざみ「まだ十発も蹴っていませんよ?男の人なんですからもっと頑張ってください」
年下の少女から殘酷ともいえる言葉を浴びせられ、吉野の両目からボロボロと涙が溢れた。
吉野「……うぁぁっ、えぐっ……あざみぃ……」
あざみ「フフッ……先輩は泣き蟲さんですね」
優しげな手つきで、吉野の頬を伝う涙の粒を拭う。
その姿は溫かみと慈しみに満ちて、吉野の目にはまるで女神のように映った。
たった今彼を苦しめている激痛が、目の前にいる可憐な少女から與えられたものだとは到底信じられない。
あざみ「安心してください、先輩。この部屋は防音ですから、気の済むまでたくさん泣いていいんですよ」
だというのに、その柔らかく瑞々しい唇から語られる言葉は、とても可愛らしい少女とは思えない――いや、少女だからこその殘虐性に溢れている。男の象徴を支配し、それを壊すことに何の躊躇もない突
き放したような少女の視線に、吉野は言い知れない恐怖を覚えた。
あざみ「じゃあ続けますね?」
吉野「あ……あ、あざみ……やめ、やめてぇっ……!」
あざみ「やめません。もう寸止めはしないって約束でしたからね。先輩がちゃんと射精できるまで、何度でも蹴り続けてあげますよ」
吉野「やぁっ……もうやだっ、痛いのやらぁぁっ……っ!」
あざみが足を振り上げるのを認め、焦ったように叫ぶ吉野。
だがその悲鳴じみた哀願にも一ミリとて心動かされることなく、少女は機械のように正確無比な蹴りを放った。
――バシンッ!
吉野「ごっ、ぉぉっ……あ、が……っ!」
吉野は目を見開いて、あっ、あっ、と溺れているかのような喘ぎ聲を漏らす。
身を守ることも衝撃を逃がすこともできず、吉野がどれほどの痛みと苦しみに悶えようと、救いの手は差し伸べられない。彼にできることは、何もかもを諦めて少女から加えられる攻撃のすべてを、男性にとって最も脆弱な部分で受け止めることだけだった。
――バシンッ!
あざみ「どうしたんですか? やっと射精させてもらえるんですよ」
――バシンッ!
あざみ「先輩、あんなに射精したがってたじゃないですか。嬉しくないんですか?」
――バシンッ!
あざみ「ほら、もっと嬉しがってください」
――バシンッ!
あざみ「私の蹴りで射精を許可されるなんて、えっちな先輩にとってはご褒美ですよね」
――バシンッ!
あざみ「こんなに優しい後輩を持って、先輩は世界一の幸せ者ですね」
――バシンッ!
無防備な吉野の睪丸に、無數の蹴りが突き刺さる。
吉野「……っ! ……っ!」
その度に吉野は背中を弓なりに反らしながら、苦悶の表情を浮かべてがくがくと両腳を痙攣させていた。
-10-あざみ「……先輩?」
あざみは吉野が唇をわなわなと震わせて、何事か言いたげにしているのに気づいた。
彼の胸元に近づいて耳を澄ませてみると、蚊の鳴くような弱弱しい聲が聞こえる。
吉野「……む……む、むり……むり……やめて……むり……」
吉野は呪文のように、ひたすら同じ言葉を唱え続けているようだった。
あるいはその動作を続けることで、闇に沈みそうになる意識を必死に保っているのかもしれない。
あざみ「……先輩、かわいい……フフッ、そんな顔されたらドキドキしてきちゃいます」
あざみ「そんないけない先輩は、もっといじめてあげないいけませんよね?」
吉野「……り……むり……むりぃ……っ」
あざみ「無理じゃないですよね? だって先輩のおちんちん、あれだけ蹴ったのに元気なままじゃないですか」
吉野「ぅ、ぁ……え……?」
焦點を失って濁り始めた目をしていた吉野が、自分の下腹部に視線を動かす。
苦痛と涙でぼやけた視界に映ったのは、今なお勃起し続ける自分自身のペニスだった。
度重なる少女の金蹴りによって、睪丸はさらに赤黒く腫れ上がってしまっている。皮膚が內出
血を起こしているのか、ところどころに青っぽい痣ができている。以前と比べると、心なしかタマ自體も若干歪な形になってしまっているように見えた。
にもかかわらず、吉野のペニスは歓喜に打ち震えるかのようにひくひくと脈動していた。
先走りは湧き水のようにこんこんと溢れ、射精の準備に餘念がない様子である。
貞操帯による束縛から解放されたことで、自由な射精の権利を求めて痛みすら快楽に変えているのか。それとも吉野が去勢され、代々受け継がれてきた遺伝子の系譜が絶たれてしまう危機を察知して、最後に子孫を殘そうとする動物的な本能なのか。もっとも、どちらにしても、いくら射精したところで生殖には繋がらないのだが。
あざみ「年下の女の子にタマタマ蹴り上げられて、痛い痛いって泣きながら、こっちは興奮してガチガチに勃起しちゃったんですね、先輩」
そんな吉野の股間をまじまじと観察して、あざみがおかしそうに笑った。
あざみ「フフッ……変態、へんたい、へんたい」
吉野「……ぁ、くぅ……うぅ……」
少女から送られる嘲りの言葉。
吉野が羞恥と屈辱に耐え切れず聲を詰まらせる。
-11-あざみ「知ってますか、先輩? おちんちんって女の子とセックスするためにあるんですよ?」
あざみ「想像してみてください。先輩の杭みたいに膨れ上がった屈強なおちんちんが、まだえっちなことを何も知らない無垢な女の子のぴったり閉じた新品のあそこに無理やり侵入して、誰にも觸られたことのない場所にある処女膜を兇悪な形をした亀頭でメリメリって引き裂いて、ぷにぷにのあそこを貫くんです」
あざみ「女の子の體溫とぬるぬるの愛液に包まれて、先輩のおちんちんがぎゅーぎゅーって締め付けられながら、膣の內壁にゴリゴリって擦り合わせるんです。処女を奪ったばかりのキツキツのあそこ、きっと先輩はすごく気持ちいいんでしょうね。だからもっと快楽を求めるように、おちんちんのエラで狹い膣肉をドリルみたいに掻き分けて、赤ちゃんを作るためのお部屋を目指して、ずぷずぷって亂暴に突き入れちゃうんです」
あざみ「女の子のあそこにおちんちんの形を覚えこませるように何度もピストンを繰り返して、ぐちゃぐちゃって淫らな水音を立てながら、おちんちんとあそこの襞が擦れる感觸を味わうんですよね。ぐいぐい腰を強く押し付けて、お腹をぽっこり膨らませるくらい奧までおちんちんを押し込んで、一番奧にある子宮の入り口を先っぽでコンコンてノックしちゃうのがいいんですよね。そして破瓜の痛みに耐えている女の子に、経験したことのない初めての快感と女としての悅びを教え込んで、野獣みたいなセックスでとろとろに溶かしちゃいたいんでしょう? おちんちんで女の子を屈服させたいですよね?」
あざみ「そうしたら先輩のおちんちんは、最後に膣襞と粘膜同士をキスするみたいにくっつけながらピクピク震えて、女の子の一番深いところ
で気持ちよく射精してしまうんです。溜まりに溜まった大量の精子が先輩のタマタマを駆け上がって、メリメリって尿道を押し広げながら、水分の少ないゼリーみたいな精液が女の子の子宮口に向かってびゅるびゅるって勢いよく発射されるんです。そして入り口をこじ開けて、女の子の未使用な子宮を真っ白に染め上げて、卵子を受精させるためにほかほかの新鮮な精子たちが競走を始めるんです」
あざみ「でも先輩はそこで飽き足らず、精液が逆流しないようにおちんちんを抜かないまま、二度三度、タマタマに詰まった何億もの精子が全部空っぽになるまで射精し続けて、女の子のお腹がたぷたぷになっちゃうくらい大量の精液を注ぎ込んじゃうんですよね。そんな風に女の子の子宮をおちんちんで征服しちゃったら、きっと確実に孕ませちゃいますね、先輩?」
吉野「……ぅ、あぁ……はぁっ、はぁっ……」
情慾を煽るような卑猥な想像を耳元で囁かれ、吉野はごくりと生唾を飲み込んだ。
今まで以上の血液がペニスに集まり、充血した亀頭の先端が犬の尻尾のように上下に揺れる。
あざみ「まぁ、先輩は一生そんなセックスできないんですけど」
――ゴスッ……!
突然、股間から脳天に突き抜けるような衝撃。
それと同時に、體全體がふわりと押し上げられる浮遊感を覚える。
吉野の腰に抱きつくような體勢から、あざみがタマ目がけて膝蹴りを突き上げたのだ。
吉野「ぉっ……ぉっ……ぉぉっ……っ!」
あざみ「ほら、先輩。私のことちゃんと見ててくださいね」
あざみは吉野の胸元に顔を寄せ、密著した狀態で彼の顔をじっと見上げてくる。
そして一瞬、體を沈みこませたかと想うと、――ゴスッ!
少女の小さく硬い膝頭が、タイツ越しに脆く柔らかい男の急所へとめり込む。
足首を伸ばし膝を引き付けるようにして真下から蹴り上げる、まるで副睪丸を刺すような鋭角の膝蹴りだった。
吉野「~~~~っ!」
吉野は聲もなく絶叫する。
自分のタマがミシミシとひしゃげていく恐ろしい音が體內から響く。少女の膝と恥骨の間に挾まれた左右のタマが、それぞれ変形しながら両脇へと逃げていくのが感覚でわかった。
あざみ「……ねえ、先輩?女の子を屈服させて、征服して、おちんちんで滅茶苦茶になるまで犯して、気持ちいい種付けセックスで自分の子供を孕ませたいですか? そうですよね、それが男の人の生きがいなんですもんね。先輩も雄としての本懐を遂げたいんですよね?」
吉野「……ぅ、ぁ……っ! ぉぐっ……うぇぇ……っ!」
あざみ「でも、殘念ながらそれは無理なんです。だって先輩、膝蹴りされてまたおちんちん大きくしちゃってる変態さんじゃないですか。どうして射精しそうになってるんですか?私の足や膝に射精したって誰も孕んではくれませんよ?」
あざみ「そんな射精は無意味です。無駄です。不毛です」
――ゴスッ!
あざみ「まぁ、先輩はもともと後輩のタイ
ツに興奮してオナニーをしちゃうような変態さんですからね。そんな先輩が他の女の子から相手にしてもらえるわけがないんです」
だから……と少女は慰めるように微笑みかける。
あざみ「だから、そんな変態な先輩は、私に蹴られながら情けなく射精しちゃうのがお似合いなんですよ……!」
――ゴスッ!
吉野「あ、がっ……んんっ……っ!」
あざみ「先輩はこのまま一生女の子とセックスできなくなってください。先輩はずっと私だけの奴隷として、私の足と金蹴りセックスしていればいいんです……!」
――ゴスッ!
吉野「……っ……っ!」
あざみ「私がこうして、先輩のすべてを一生管理してあげます……!」
――ゴスッ!
一発一発、愛情を込めて膝を突き上げ続けるにつれて、吉野の呼吸が徐々に小さくなっていくのが分かる。
それでも吉野への想いを吐露するかのごとく、少女は半死半生の彼に膝蹴りを繰り返す。
それはまるで、互いの愛を確かめるための神聖な儀式のようにも見えた。
-12-あざみ「フフッ……先輩、まだまだ終わりませんから覚悟してくださいね……?」
――ゴスッ……!
彼女の熱い息遣いと股間を突き上げる打撃音が、どこか遠く聞こえる。
その鈍い音が數十発を數える頃には、吉野の意識は朦朧となっていた。
だが絶え間なく押し寄せてくる尋常でない苦痛が、鮮明な刺激となって吉野を強制的に覚醒させる。
あざみ「わぁ……先輩のタマタマ、なんだかすごい色になっちゃってますよ?」
あざみは吉野の足元にしゃがみ込んで、まじまじと股間を見つめる。
最初はツヤツヤとして血色が良かったはずの睪丸は痛々しく変色し、今や青を通り越して黒ずんだ紫色になっていた。大きさも以前とは比べ物にならないくらい腫れ上がっている。タマのひとつひとつが野球用のボールほどまで膨らんでおり、內部に血が溜まっているのか水風船のように張り詰めている。もはや男性機能が殘っているかどうかも疑わしい。
吉野は背筋を貫く妙な寒気に震えながら、ぎゅっと強く目蓋を閉じる。
自分の睪丸がどんな狀態にあるのか、確認することさえ恐ろしくてできなかったのだ。
あざみ「ん~?」
反応しない吉野が不満だったらしく、少女が無造作に腫れた睪丸を指でつついた。
ただ少女の指に觸れられただけの些細な刺激が、今の彼にとっては耐え難い激痛となる。
吉野「っ……ぃ、ぎぃぃ……っ!」
あざみ「あ……これだけで痛いんだ……。フフッ、せんぱーい……つんつん」
ぐいぐいと強めに指を押し込むと、その度に吉野は身をよじって悶絶する。
吉野「……ぇ、あがぁっ……んんーっ!」
あざみ「つんつーん……先輩って、女の子の指先ひとつでこんなに悶えちゃううんですね。とっても情けなくて可愛いですよ」
あざみは面白そうに笑いながら、新しい遊びを覚えた子供のように夢中で彼のタマを弄んだ。
あざみ「じゃあ、これはもっと痛いですか
?」
そう言うと、突如タマめがけて捻り込むようなパンチを叩き込む。
パンッ、という乾いた音が響く。
拳がめり込む瞬間、ぶにゅっ、とした柔らかい手ごたえをあざみは感じた。
吉野「あがっ、ぁ……っ! うぇ……ぅぅ……」
あざみ「先輩、痛そう……。フフッ……もっといじめてあげたくなります」
――パンッ、パンッ!
今度は左右から、パンチングボールを弾くように両手で交互に毆り始める。
吉野「ぐっ、ぇっ……ぅ、ぎぃっ……っ!」
あざみは手首のスナップを利かせて、睪丸でドリブルをするかのように連続した打撃を加える。
すると吉野が音に反応するオモチャのようにがくがくと體を痙攣させ、切れ切れに喉が潰れたような奇聲を発した。
吉野「……えぐっ、あ……あざみぃ……っ! やめっ……やめてぇ……」
あざみ「どうしてですか?」
――パンッ、パンッ!
辛うじて喋ろうと口を開く吉野に、少女は手を止めることなく聞き返した。
吉野「ぁ、ぎっ……つ、つぶれ……うぇ……つぶれちゃう、からぁっ……っ!」
あざみ「ですから、私は潰すつもりでやるって言ったじゃないですか」
だが、嗜虐的な笑みを浮かべる少女は吉野の必死の懇願も意に介さなかった。
呆れたような口調で、ぷに、と睪丸の表皮に指を埋める。
あざみ「それに、タマタマが潰れたら精液が押し出されて射精できるかもしれませんよ。よかったですね、先輩?」
あざみ「……まぁ、ついでにタマタマの中身も一緒に出てきちゃうかもしれませんけど」
殘酷に告げられる処刑宣告にも等しい言葉。
吉野の磨り減った心が打ちのめされ、もう何度目になるか分からない涙が頬を流れた。
-13-――バシンッ!
あざみ「それにしても、先輩のタマタマって結構頑丈なんですね」
射精へ向けて金蹴りを再開した少女が、感慨深そうにしみじみと呟く。
強度を確かめるように睪丸を打ち據えながら、あざみは以前夜遊びをしていた頃にあった出來事を思い出していた。
……あれはいつものように、夜の街をぶらりと散歩していたときのことだった。
目的も當て所もなく人気のない道を歩いていると、いきなり痴漢に襲われて薄暗い路地裡に連れ込まれそうになったのだ。背広を著たサラリーマン風の男は赤ら顔をしてひどく酔っ払っている様子で、ギラギラとした瞳は欲情に染まっていた。荒い息遣いが目の前に迫ると、あざみの顔にぷんとアルコールの臭いが浴びせられる。
痴漢はあざみの華奢な肩を亂暴に摑むと、少女の柔肌に觸れようと手を伸ばしてきた。
その瞬間、あざみは思わず男を突き飛ばし、よろめく相手の股間を蹴り上げてしまっていた。
それは恐怖ゆえの反射的な行動だったが、その結果は少女が想像した以上の効果をもたらした。ブチっという変な感觸がして、その男は急に白目を剝いて、胃の中のものを吐き出しながら地面に倒れ込んでしまった。そして手で股間を押さえることもせ
ず、その場でビクビクと痙攣を始めたのである。
男のズボンにみるみる染みが広がっていくのを見て、あざみがハッと我に返った。
あざみ(あ、あれ……今、もしかしたら潰れちゃったのかな……)あざみはその光景に狼狽して、どうしたらいいのかわからずにその場から慌てて逃げ出してしまった。
今考えると、あれは白膜が破れる音だったのだろう。
精巣を包む強靭な白膜。それが裂け內部組織が露出してしまった狀態を睪丸破裂と呼ぶ。だが、內部の睪丸実質が無事ならば早急に適切な醫療措置を受けることで、男性機能の喪失を免れ睪丸を修復することができる。
そう考えると、あの痴漢も案外すぐに病院に行って治療してもらえたかもしれない、と少女はほっと安堵した。
だがそれと同時に、男性の睪丸があまりにも脆いことに驚いたのを覚えている。あのときにあざみが蹴ったのはローファーの固いつま先であったし、痴漢のほうもズボンを履いていたので睪丸の逃げ場がなかったことも潰れる要因になったのかもしれない。それでも、自分が男性の象徴を破壊してしまったことに、あざみは言い知れない興奮と興味を抱いたのだった。
あざみ(男の人が大事にしてる睪丸って、こんなに呆気なく潰せちゃうんだ……)もともと男性に倒錯した感情を持っていた彼女にとって、その出來事は強く印象に殘った。
深夜の街とは物騒なもので、あざみが再び変質者の被害に遭ったのはそれから間もなくのことだった。
繁華街を少し外れた街燈も乏しい路地の裡、少女の反応を楽しむようにニヤニヤと下卑た笑みを口元に浮かべ、バッとコートを広げて下半身をはだけさせた露出狂の男。
その股間にだらしなくぶら下がった二つの球體を、あざみは躊躇なく蹴り上げた。
今度は潰さないよう冷靜に手加減したつもりだったが、やはりいとも簡単に、男は短い悲鳴を上げて路面に突っ伏すと、四つん這いの格好でうずくまってしまう。この前の泥酔していた痴漢と比べると、手心を加えた分、失神せずに激しく悶絶するだけで済んだようだ。
あざみ(やっぱり……男の人って、みんなここが弱いんだ……フフッ、面白い)さすがに二度目ともなると、その姿を観察する餘裕も生まれていた。
あざみは半裸で苦しんでいる男の様子をまじまじと眺めて、ひどく殘酷な冷笑を浮かべる。女性とはまったく異なる生き物の珍妙な生態、それが少女にとってはとても興味深く、たまらなくおかしいものに感じられたのである。
あざみ(でも、こんな悪い人にはお仕置きが必要ですよね……)近づいてくる少女の無機質な靴音に、男の背中がわなわなと恐怖に震えるのが見て取れた。
だがあざみはそんな男の姿を冷たく見下ろすと、子供を叱るような口調で告げる。
あざみ「ごめんなさい、痛いですよね? これに懲りたら、もうこんな悪いことはしちゃダメですよ」
そして、うずくまる男の背後から両腳の間にローファーのつま先を叩
き込んだ。
あざみ「…………ばいばい、変態さん」
腳を股間に突き入れた瞬間、つま先で何かが弾けるような嫌な感觸とともに、ぐしゃっという鈍い音が響いた。
直後、男は聲もなくびくんと體全體で大きく跳ねて、鋼のように強張った背中をブルブルと震えさせた。男はそのまま數秒ほど固まったように動かなかったが、やがて己の睪丸の命運が盡きた事実を受け入れたのか、四肢から力が抜けたかのように崩れ落ちる。うつ伏せに倒れた男の股間から、じわじわと赤い染みがアスファルトに広がっていく。
あざみ「早めに病院に行ったほうがいいですよ。タマタマ、一個くらいは無事に治るといいですね」
失神して痙攣を繰り返す男をその場に放置したまま、少女は喜悅に身を震わせながら帰途についた。
あざみ(ああ……どうしよう。またやっちゃった……)興奮が冷めると、それまで薄れていた常識的な感覚が蘇ってくる。
彼女自身も、これがあまりよくない傾向であることはわかっていた。いくら相手が変質者であるとはいえ、こんなことを続けていいはずがない。だがどうしても、苦しんでいる男性を目にすると、不意に普段は抑えて込んでいる本當の自分が止められなくなるときがあるのだ。
吉野が彼女の前に現れたのは、ちょうどそんなときだった。
彼に戀をしたことで、あざみは夜遊びをやめて他の男性を傷つけることもなくなり、彼女の衝動は一旦落ち著いたかのように見えた。だがその一方で、あざみは吉野に自分のすべてをぶつけたいという想いが日に日に膨らんでいくのを感じていた。
好きな人を痛めつけ、嬲り、破壊したい。
たとえ普通とは違っていても、歪んでいても、それこそが自分の愛のカタチなのだ。
だから、あざみは決意した。
その想いのすべてを吉野に向け、彼だけに本當の自分を見せようと。
もしもそれが受け入れてもらえたなら……そのときは、全力で吉野を愛し、壊してあげようと誓ったのだ。
――バシンッ!
そして吉野は今、己の睪丸を犠牲にして少女の愛を受け止めてくれている。
あざみ「あの痴漢に比べると、先輩のタマタマは蹴りがいがあって素敵ですよ、フフッ……」
変質者たちを去勢したときには感じられなかった悅びが心を満たし、少女は幸せそうに笑う。
――この人を好きになってよかった。
自分の愛を受け入れ続ける吉野の姿に、あざみは心からそう思うのだった。
-14-――バシンッ!
少女の重く鋭い蹴りが股間を直撃し、吉野の虛ろな目が見開かれた。
吉野「……っ! ぅぁ……ぁぇっ……ぁ……」
あざみ「えーと……これで何発目でしたっけ?確か百発目くらいまでは數えていたんですが……」
あざみ「まぁ、別にどうでもいいですよね。どうせ先輩が射精できるまでは、何百回でも続けるんですから」
吉野「……っ……ぁ、ぁ……」
吉野はしばらく體を仰け反らせて固まっていたが、やがてぐったりと全身を弛緩させる。
し
かしペニスだけは充血して上を向いたまま、主人にじゃれつくペットのようにビクビクと揺れていた。
あざみ「……さて、先輩。そろそろ本気で蹴りますからね」
力なく俯いていた吉野がその言葉にびくりと反応し、再び全身に緊張が走った。
吉野「ぁ……あ、あう……あぅぅ……っ!」
嫌々をするようにかぶりを振り、呂律の回らない舌でもう限界だと訴えた。
あざみ「フフッ……あはっ、もう、先輩。何言ってるのか全然わからないですよ?」
あざみは口元に手を當てて、堪えきれない忍び笑いを漏らす。
血のような涙を流し、死に物狂いで哀願する吉野の心情とは裡腹に、その様子はひどく暢気で明るいものだった。まるで年頃の少女が戀人と他愛のない談笑に花を咲かせているような、親しげで穏やかな雰囲気さえ感じさせる。
あざみ「心配しないでください、先輩。タマタマが潰れてしまわないように、次からはできるだけ副睪丸のほうを狙うようにしますから。その分、もっと痛いかもしれませんけど、頑張って我慢してくださいね」
吉野「う、ぁぁ……あぁぁーっ! あ゛ーっ……!」
あざみ「……まぁ、我慢できなくても止めてあげないんですけどね、フフッ……」
泣き叫ぶ吉野の視界に、嬉々として蹴りのモーションに入ろうとする少女の姿が映った。
あざみの細長い腳がバネのように動き、勢いよく跳ね上げられる。そして彼の股下にぶら下がった睪丸に、タマを破壊することも厭わない全力の蹴りが叩き込まれた。
――ズンッ!
吉野「ぁ……あ、がっ……っ!」
真下からすくい上げるような蹴りが吉野のタマに襲い掛かる。骨盤まで押し上げられたタマは、そのまま彼の體ごと宙に浮き上がる。タマの後ろに位置する副睪丸が足の甲と恥骨に圧迫され、頭の中を危険信號が駆け巡った。
體を包む浮遊感と同時に、メリメリと睪丸がひしゃげていく音が聞こえる。
手加減なしに放たれた少女の蹴りの威力と吉野の全體重、そのすべてが脆弱な睪丸に集中したのだ。
紫色に膨らんだ睪丸がさらなる変形を強いられ、剝き出しの神経を錐でめった刺しにされたような激痛が走る。
あざみ「……えいっ」
次の瞬間、あざみが足首を立て、睪丸の奧深くに潛り込んだつま先が副睪丸を引っ掛けるようにして捉えた。そして恥骨に副睪丸をゴリゴリと擦りつけ、執拗なまでに圧迫しながら腳を振りぬく。哀れなタマが、少女の足の上で無殘に変形を繰り返しながら悲鳴をあげるのがわかった。
あざみ「あは、やった……!」
綺麗に蹴りが入った手ごたえを感じ、あざみが得意げな笑みを漏らす。
それが男にとってどれほど殘酷な攻撃なのか、少女は知らない。
ただ自分が一生実感することのない痛みで吉野が悶絶する様に、あざみは隠し切れない興奮を覚えてしまうのだった。
吉野「……っ! ……っ! ~~~~っ!」
一方、吉野は悲痛としか言い様がない表情で、無意識に體をがくがくと震わせ
ながら苦しみを受け止めていた。だが睪丸に蓄積したダメージに加え、追い討ちのように與えられた副睪丸を抉られる激痛によって、キャパシティを遙かに超える苦痛が降りかかる。
飽和した痛みが白い泡となって、ぶくぶくと吉野の口から溢れ出る。
思わず闇に沈みそうになる意識を手繰り寄せ、嵐のような痛みが過ぎ去るのを待つ。
あざみ「せーんぱいっ、もう一回いきますよ!」
だがそんな吉野が目にしたのは、休む間もなく少女が足を振り上げる悪夢のような光景だった。
-15-――ズンッ!
吉野「……っ……っ!」
もはや言葉もなく息を詰まらせ、吉野は白目を剝いて失神する。
意識がなくなったにもかかわらず、彼の體は依然として激しい痙攣を繰り返していた。
――ズンッ!
そして再び副睪丸に突き刺さるつま先が、吉野から気絶という逃げ道さえ奪い取る。
激痛で失神し、激痛でまた目覚める。何度となく反復される拷問のような時間。
その度に頭の中が電撃を食らったように真っ白になり、人間らしい思考が失われていく。
あざみ「先輩のタマタマ、これだけ大きいと狙いがつけやすいですね」
――ズンッ!
見るも無殘に腫れ上がった吉野の睪丸は、少女にとって格好の的だった。
男性にとっては他の急所と違って守り難く、女性にとってはあつらえたかのように蹴りやすい位置にある。なおかつ男性を一撃で葬り去ることのできる脆弱な急所。それはまるで少女に蹴り上げられるために存在しているかのようだった。
――ズンッ!
吉野「……ぉ……ぉぉ……」
あざみ「それにここまで大きくなったら、蹴ったときにタマタマが體の中に上がっちゃうこともなさそうですし」
睪丸は衝撃を受けた際、挙睪筋の反射によって持ち上がり骨盤の奧に収納されるという反応を見せることがある。これはまだ胎児だった頃に、性の分化によって腹腔內で形成された精巣が鼠蹊部を通って陰嚢へと降りてきたときの名殘である。もっとも、通常なら睪丸が骨盤よりも上がって體內まで戻ってしまうことはない。何故なら、成長に伴い大きくなった睪丸は細い鼠徑管を通過できずに、その手前で詰まってしまうからだ。
またこの際、タマは四方八方の筋肉から締め付けられ、常に圧迫された狀態に陥るため、それだけでかなりの苦痛を伴う。ここから再びタマを降ろすには、その痛みに耐えながら腰をトントンと叩いたり、その場でジャンプして著地の衝撃を與えてやったりする必要がある。
しかし今の吉野のように睪丸が普通の倍ほども腫れ上がってしまうと、骨盤の奧の狹いスペースには収まらなくなる。それゆえ、いくらタマを強打されても體內に逃げることもできず、ひたすらその圧力に耐え続けるしかないのだ。
もし耐えられなければ、そのときは呆気なく睪丸が潰れるだけだろう。
あざみ「だから、遠慮なく思いっきり蹴ってあげますね……!」
――ズンッ!
再びあざみの重い蹴りが睪丸
にめり込み、プツンという音とともに吉野の意識がスイッチを切り替えたかのように明滅する。
次の瞬間、彼の目の前からあざみが忽然と姿を消していた。
吉野「ぁ……ぁ、ぇ……?」
突然の出來事に、吉野は困惑げに左右に視線を巡らせる。だがどこにも少女の姿はない。
しんと靜まり返った部屋に、吉野の苦しげな吐息だけが響いていた。
おそらくは気絶していた一瞬のうちに、あざみが移動したのだろう。
いや、あるいは不甲斐ない自分を見捨ててどこかへ行ってしまったのだろうかと、吉野は肝が冷えるような不安に駆られた。
吉野(あざみ……捨てないで……置いていかないで……っ!)吉野「……ぁ、あざ、み……?」
――ズンッ……!
突然、股間から脳天を杭で貫かれたような衝撃が彼を襲った。
気を失った隙に背後に回ったあざみが、無言のまま予告なく股間を蹴り上げたのだ。
吉野「がっ、ぁ……ぁぁ……っ!」
あざみ「フフッ……先輩、驚きました?」
不意打ちに繰り出された蹴りに悶絶する吉野の背後から、楽しそうな聲がかけられる。悪戱に成功した子供のような屈託のない口調だった。
吉野は痛みに悶絶しながら必死に首を回して振り返ろうとするが、ここからでは少女の姿は視認できない。
あざみ「どうですか?後ろから蹴ると副睪丸に當たって痛いですか?」
――ズンッ!
真後ろから放たれた蹴りが無防備なタマに突き刺さる。垂直に突き上げられた鋭利な少女のつま先が、痛感神経が集中した副睪丸に直撃した。想像を絶する激痛に吉野の頭の奧でチカチカと真っ白な火花が散る。
吉野「ぐ……ぃぎっ……っ!」
――ズンッ!
そして再び副睪丸にピンポイントで容赦ない蹴りが放たれる。
しかも見えない位置からの蹴りであるため、身構えることもできない。ただでさえ體を拘束され、股間を守ることも逃げることもできないうえに、心の準備をすることも許されない。
それどころか、いつ睪丸を蹴られるかわからないという恐怖が常に吉野を苛んでいた。
あざみ「せんぱーい、怖いですか?辛いですか?」
――ズンッ!
吉野「……ぁ……ぅ、ぉぉ……」
あざみ「もっともっと、苦しんでくださいねっ」
――ズンッ!
言葉で吉野をいたぶりながら、あざみは予測できないようタイミングをずらして次々に蹴りを叩き込んでくる。
吉野はその度に體を震わせ、なす術のない恐怖と苦痛に身を任せるしかなかった。
あざみ「……うーん。でも、これだと先輩の苦しんでる顔が見えないので、いまいち面白くありませんね……」
しかし、少女は急に冷めた様子で口を尖らせると、不満そうな顔で吉野の前に戻ってくる。
吉野「ぅ……あ、ぅ……あ、あざ、みぃ……」
再び姿を現した愛しい少女を目にして、吉野の口から安堵の息が漏れる。
同時に彼の股間でも、硬く勃起しカウパーを垂れ流すペニスがひくひくと嬉しそうに跳ねた。
あざみ「フフッ、やっぱりこ
っちのほうがいいですね。先輩のおちんちんも喜んでるみたいですし」
そんな彼を見て、あざみ自身も嬉しそうに目を細める。
あざぬ「それじゃあ、私も先輩の期待に応えてあげないといけませんね……!」
――ズンッ!
吉野「~~~~っ!」
そして気を抜いて無警戒になった吉野の睪丸が、再び少女の蹴り上げられて宙を待う。
彼の緩んだ表情が一瞬にして絶望へと変化していく様を、あざみは満足そうに見守るのだった。
-16-――ズンッ!
吉野「ぅ……ぁっ……こふっ……っ!」
充血した瞳がぐるりと回転し、吉野はカニのように口から白い泡を吹く。
全身に血管の青い筋が浮き上がり、限界まで強張った筋肉がひくひくと痙攣していた。
あざみ「うーん……でも、あれだけ寸止めをしてあげたのになかなか射精できないんですね。精巣で作られた精子は副睪丸に溜まっているはずなので、そっちを蹴れば精液が押し出されるかと思ったんですけど……」
――ズンッ!
睪丸が焼けるように熱い。
それなのに、腰からはぞわぞわと頭の芯が冷えるような悪寒が這い上がってくる。
雄の象徴たる器官が確実に終わりつつあるのを実感し、吉野はその恐怖に戦慄する。
――ズンッ!
あざみ「せんぱーい、早く射精してくれないと大事なタマタマがダメになっちゃいますよー? おちんちん使い物にならなくなっちゃいますよー? いいんですかー?」
吉野「ぁ、ぅ……うぇぇ……やぁ、ら……」
絶望の表情でされるがままになっていた吉野が、消え入りそうな聲で否定する。
光沢を失った瞳の奧で様々な感情が揺れる。鼻の奧がツンと痛み、はらはらと両目から涙が溢れた。
吉野「ぅ……うぇ……ゆるして……あざみぃ……ひっく、ごめん……ごめんなさいぃ……」
あざみ「せんぱい……」
わけもなく許しを乞う吉野を、少女はうっとりした表情で見つめる。
そして拘束されている彼に近づくと、ポケットから取り出したハンカチを吉野の濡れた頬に當てた。
あざみ「ほら、涙を拭いてあげますから、元気出してください」
吉野「うぇ……えぐっ……ふぇ……あざみ……うぅぁ……あざみぃ……」
あざみ「はいはい、先輩のあざみですよ。汗もたくさん出てるから拭いてあげますね」
吉野の顔は汗と涙に濡れ、蛍光燈の光を反射してキラキラと光っている。
あざみは優しく微笑みながら、それを丁寧にハンカチで拭っていく。
あざみ「そうですよね。去勢されたくないですよね。先輩の大事な大事なタマタマですものね?」
吉野「……う、ぁぁ……うっ、ぅぅ……」
こくこくと吉野が頷く。
あざみ「では、潰れる前に頑張って射精しましょう、先輩。私も一緒に手伝ってあげますから……ね?」
吉野「ひぃっ……っ! ぅぅ……や、やめて……いたいの、やだぁっ……っ!」
あざみ「フフッ……先輩、おちんちんを大きくしながらそんなこと言っても、全然説得力ありませんよ?」
吉野
「や、やらぁぁっ……っ! うぇ……やぁーっ……っ! あ゛ぁぁっ、あ゛ーっ……っ!」
あざみ「だーめ、ダメですよー?」
クスクスといじめっ子のように笑いながら、あざみは彼の輪郭をなぞり上げる。
ただ顔を撫でられただけなのに、その優しい手つきに吉野はゾクゾクとするような感覚を覚えた。
あざみ「はい、それじゃあ先輩のタマタマいじめ、そろそろ再開しましょうねー?」
だが、目の前に突きつけられた現実が吉野を再び地獄へと誘う。
吉野が射精するまで、この拷問じみた行為は決して終わることがない。
男の苦しみなど知る由もない天真爛漫な少女の笑顔が、はっきりとそう告げていた。
第6話射精管理X日目 アナザーエンド-1-薄暗い地下室に、少女の熱い吐息と吉野の呻き聲、そして続けざまに肉のぶつかり合う音が木霊する。
まるで互いを想う男女が愛し合っているように。戀人同士のセックスのように。
しかし実際に行われているのは、普通の男女ならありえない光景だった。少女が拘束された男の股間を延々と蹴り続ける。快楽に繋がる要素は一切なく、男にとっては苦痛しか與えられない地獄のような空間。
だがそれこそが、二人にとっては愛の営みに等しい行為だった。
あざみ「フフッ、あはっ……!」
――ズンッ!
心から楽しんでいる少女の笑い聲。ピンク色に上気した桃のような肌に、ぷっくりと玉の汗が浮かぶ。貓のような瞳はしっとりと潤み、艶やかな唇から漏れる息遣いが熱っぽく溼り気を帯びたものになる。
吉野は神経繊維をズタズタに引き裂かれるような激痛で、斷続的に失神と覚醒を繰り返しながら、不思議なことにそんなあざみの笑顔によって自らの性感が昂ぶっていくのを感じていた。
彼と少女と感じているものはまったくの逆だというのに、心も體も繋がっているような気がした。
金蹴りによって絶頂に近づくなど、本來なら起こりえない反応だろう。使い物にならなくなりつつある睪丸が最後の射精をすべく力を振り絞っているのか、あるいは吉野の頭の中で最後の一線を保っていた大切な何かが壊れてしまったのか。
永遠とも思える痛みと苦しみの渦中で、徐々に射精感が押し寄せてくる。
あざみ「先輩のおちんちん、びくびくって震えてますよ。気持ちいいんですか?」
――ズンッ!
吉野「……ぃ、ぎっ……ぅ、ぇぇ……い、いた……い……」
あざみ「痛い?痛いのに射精しちゃいそうになってるんですか?私にタマタマ蹴られて、全然気持ちよくないのに、痛いだけなのに先輩は興奮しているんですね。前から知ってましたけど、先輩って本當に変態ですね、フフッ……」
――ズンッ!
吉野「あ゛っ……っ!」
あざみ「今の先輩を生徒會のみんなが見たら、どう思うでしょうね。きっと幻滅されて、先輩のことを軽蔑の眼差しで見るようになりますよ。みんなから見下されて、馬鹿にされて、ゴミみたいに扱われて……。そんな先輩を好
きになる女の子なんて、絶対にいないんでしょうね」
――ズンッ!
あざみ「そういうのも面白そうなので、そのうち試してみましょうか。いいですよね、先輩?」
吉野「……ぅ、ぁぁ……っ!」
あざみ「先輩が誰からも好かれなくても、私が責任を持ってずーっと可愛がってあげますから、フフッ……」
――ズンッ!
吉野「ぁ、ぁ……あざ、みぃぃ……っ!」
硬く反り返ったペニスが爆発間際のように震え、吉野が必死の形相で一心不亂に少女の名を呼んだ。
あざみ「先輩……射精しそうなんですね」
彼が射精寸前であることを悟ったあざみが、ぐっと腰を落として渾身の力を込める。
あざみ「どうぞ……いっぱい射精してください」
あざみ「一ヶ月間せっせとタマタマに溜め続けた精液、全部出しちゃってください」
あざみ「先輩が情けなくびゅーびゅーって射精してる間も、私がずっと見ててあげますからね」
そして踏み込んだ左足を軸にして、右足をムチのようにしならせる。
ぶん、と風を切るような音。
吉野は射精への期待と去勢されるかもしれない恐怖に震えながら、どうしていいのかわからないまま獣じみた雄叫びを上げた。
吉野「ぁ……あ゛あぁぁぁーっ……っ!」
あざみ「快楽も苦痛も……先輩のすべてを、私にください」
斷頭臺で処刑の執行を待つタマ目がけて、吉野の體ごと一刀両斷する勢いの蹴りが突き刺さった。
-2-――グシャァッ……!
がくがくと震える両足の間にぶら下がった睪丸に、少女のつま先が弾丸のようにめり込んでいく。
紫色のタマは鋭い衝撃にひしゃげながら骨盤まで跳ね上げられ、そこで再びつま先と挾み撃ちにされて容赦なく押し潰される。逃げ場を失った哀れな睪丸がそのまま一ミリ一ミリ変形していくごとに、睪丸內部の細胞ひとつひとつがミシミシと軋みを上げる感觸が、吉野にはスローモーションのように鮮明に感じられた。
睪丸に叩きつけられた強烈な刺激によって、吉野のペニスが一瞬びくんと強張った。
吉野「ぁ……ぁ……っ!」
だが、來るはずだった射精感は訪れない。
それどころか、ぞわりと背筋の凍りつくような悪寒が腰から脳髄へ駆け登ってくる。
もしかしたら、それは男としての生命の危機を知らせる最後通牒のようなものだったのかもしれない。
クスッ、と目の前の少女が笑ったような気配がして。
――ミチッ、ミチミチッ……ブチィッ……!
その瞬間、何かが引き裂けるような鈍い破裂音が吉野の體內から響いた。
度重なる打撃による內出血と炎症で大きく膨れ上がっていた睪丸。そこへ再び放たれた渾身の蹴りが、恥骨とともにタマを挾み込んでゴムボールのようにひしゃげさせたのだ。その結果、限界を越えて変形したタマの內圧に耐え切れず、精巣の表面を包んでいる強靭な白膜が內側から破裂し、痛感神経の塊のようなそれがブチブチと無殘に引き裂けたのである。
吉野「~~~~っ!」
聞くに堪えない絶
叫を上げながら、ぶくぶくと泡を吹く。
時間の密度が極限まで高まり、まるで永遠に痛みが続いているかのような錯覚に囚われる。
吉野の體が痙攣しながら狂ったように跳ね、天井から吊られたロープをぎしぎしと揺らした。
あざみ「あは……うわぁ……すごーい……!」
これまでにないほどの様子で悶絶する吉野を見て、あざみは極上の蜜を味わったような甘美な幸福感に包まれる。
自分の足の上でなす術なく押し潰されたタマが、急に弾力を失って破壊されていく不思議な感觸。男性としての終わりを悟った吉野の絶望的な表情と、地下室の空気を震わせる悲痛な叫び。
そのどれもが、少女にとっては何度でも味わいたくなる悅楽だった。
あざみ「つぶれた? ねえ、せんぱい、今の潰れちゃいましたか?」
興奮気味にまくし立てる少女が、ふと脫力したまま反応を見せない吉野の狀態に気づく。
あざみ「……あれ? せんぱーい?」
呼びかけても返事はなく、耳に入るのは蟲の息のような弱々しい呼吸音ばかりだった。
吉野は光を失った瞳から涙を溢れさせ、がっくりとうなだれたまま動かない。
人間の精神では到底耐えることのできない激痛に曬され、吉野は完全に意識を手放していた。
あざみ「……あ、気絶してますね。先輩、もったいないですよー。せっかく人生で二度しか體験できない痛みなのに……」
彼が一瞬のうちに味わった地獄の苦しみなど露知らず、あざみはさも不満そうに頬を膨らませた。
あざみ「白目を剝いて、情けない顔でびくびく震えて……本當に先輩は仕方ない人ですね」
あざみ「まぁ、そんなところも可愛いんですけどね。……それに、これからもっと痛いお仕置きが待っているんですから、その前にちょっとくらい休ませてあげるのも優しい後輩の務めかもしれませんね」
十秒だけですよ、と前置きして、少女が待ち遠しそうに秒數を數え始める。
それは、吉野の男性としての人生が終わるまでのカウントダウンに等しかった。
-3-あざみ「せんぱーい、起きてください」
胸の奧にするりと入り込んでくる少女の甘い聲。ぺちぺちと頬を叩く軽い音。
覚醒を意識した途端、目が眩むような激痛が股間から突き上がり、吉野はわけもわからず喘ぐような悲鳴を発した。
吉野「ぁ、がっ、ぁぁぁっ……っ!? ぐ、ふぅっ……ふっ、ぅぅ……っ!」
吉野「ふぅーっ……ぐ、ぎ……ふ、ふぅーっ……っ!」
食いしばった歯列の間から空気の抜ける音が漏れる。
吉野は混亂する頭で、必死に肺を膨らませて淺い呼吸を繰り返す。少しでも気を抜くと息が詰まり、そのまま窒息してしまいかねないほどの苦痛だった。
あざみ「先輩、やっと起きた……。まったく、戀人に寂しい思いをさせるなんて、本當に先輩はしょうがない人ですね」
ぼんやりとした意識に、少女の呆れたような呟きが入り込んでくる。、あざみ「起きて早々こんなことを伝えるのは心苦しいのですが……先
輩、殘念ながらテストは不合格です」
吉野「ぁ、え……ぇ……?」
少女の言葉の意味がすぐには飲み込めず、吉野が戸惑いの視線を向ける。
あざみ「ですから、先輩は私の蹴りで射精できなかったんですよ。だからテストは不合格です。わかりますか?」
言い聞かせるような少女の口調に、徐々に記憶が戻っていくにつれて吉野の顔が青ざめる。慌てて自分の股間に意識を向けるが、尋常でない痛みと熱でジンジンとしているのを感じるだけで、そこにタマが存在しているという実感が湧いてこない。
吉野「ぁ、あざみ……タ、タマは……ど、どう、なって……」
下腹部からこみ上げてくる鈍痛と吐き気に苛まれながら、不安に駆られて問いかける。
あざみ「はい、潰れちゃいました」
吉野「ぁ……ひっ……っ!」
あざみ「人生最後の射精、できませんでしたね。殘念でした、フフッ……」
少女の口から告げられた殘酷な現実に、吉野は胸が張り裂けんばかりの嗚咽を漏らす。
理不盡な現実を受け入れられない逃避。どうして自分がこんな目に、という後悔。もう二度と射精の快感を味わうこともなく、幸せな家庭を築くこともできないのだという絶望。それらの様々な感情が混沌と混ざり合い、吉野は沸きあがってくる想いのすべてを搾り出すように深く深く吐息を漏らしながら、聲を押し殺して泣き続けた。
あざみ「大丈夫ですよ、先輩。まだ完全に潰れたわけじゃありませんから。ブチブチって音がしてましたから、たぶんタマタマを守っていた白膜が破けて、その中身が出ちゃってる狀態なんだと思います。なので今すぐ病院に行って治療してもらえば、ちゃんと治してもらえると思いますよ」
吉野「ぁ、ぅ……ぐっ、ひぅ……ほ、ほんと……あざみ……?」
あざみ「ええ、だから――」
少女がすっと吉野から身を離す。
間合いをはかり、助走をつけ、まるで何かを思い切り蹴り上げるように。
あざみ「もう一度蹴って、完全に潰しますね」
悪魔じみた少女の笑顔に、吉野の思考が凍りついた。
あざみ「いきますよ、先輩。タマタマが潰れる感觸、しっかりと感じてくださいね」
吉野「ぁぁあああっ! まってっ!待ってっ! あざみぃっ、待って、やだっ……っ!」
最後の力を振り絞った靜止の聲も空しく、少女の腳が無慈悲に振り上げられる。
あざみ「せーのっ」
次の瞬間、全體重を載せた少女の蹴りが吉野の睪丸に叩きつけられた。
-4-吉野の陰嚢內では、白膜の裂けてしまった片方のタマの內側から、圧力によって精巣の組織が半分ほどずるりと押し出されていた。薄いピンク色をした柔らかい組織は、內出血でより赤みがかっている。
精巣の內部構造は、主に精子を作るための精細管とその隙間を満たす間質細胞から成っている。精巣網から伸びる精細管は、いくつにも枝分かれして細密に曲がりくねり、折りたたまれながら精巣內にびっしりと詰まっている。雄の生殖に必要不可欠な精子
は、その內側で生成されているのだ。そして精細管の外側を埋めている無數の間質細胞は、男性ホルモンを分泌する機能を果たしている。
まさしく男性機能の中樞ともいえる睪丸の內部組織。
だがその重要性に反比例するように、それは突けば崩れる豆腐のように脆く壊れやすい。
あまつさえ白膜に守られていない無防備な狀態では、少女の手のひらに生殺與奪を預けているのと変わらない。
そんな脆弱な睪丸実質を、皮膚一枚を隔てて少女のつま先が押し潰したのだ。
あざみ「――せんぱいのタマタマ、私にください」
――グシュゥッ……!
――ぶちゅっ、ぶちぶちっ……ぐちゅっ……!
肉の詰まった塊が圧壊する生々しい破砕音。
白膜の殘骸がズタズタに引き裂かれるとともに、一點に集中した蹴りの衝撃が剝き出しの睪丸に襲いかかった。幾重にも連なった精細管の塊が突き崩され、形を失って千々に弾け飛びながら少女の足先にすくい上げられる。さらに少女は半壊したタマを股間に押し付けて、彼の男性機能にとどめを刺すかのように執拗にすり潰していく。
既に吉野のタマは再起不能なまでに破壊され、肉片と化していた。
吉野「~~~~っ!」
大きく開かれた吉野の口から、喉が張り裂けんばかりの絶叫がほとばしった。いや、それは叫んだというよりも呼吸を司る筋肉が衝撃によって硬直し、押し出された空気が聲帯を滅茶苦茶に振動させただけに過ぎない。
男に生まれてきたことを後悔するしかないほどの苦しみに襲われ、吉野はただひたすらに泣き叫ぶ。
あざみ(あはっ……。先輩の大事なタマタマ、私の足の上でグシャグシャになっちゃった……嬉しい……)興奮と喜色に頬を緩ませながら、あざみは足先に過剰なまでの力を込め、副睪丸ごとタマをゴリゴリと削るように押し込み続ける。
すると、ひときわ強くタマを圧迫したそのとき、突然吉野のペニスに変化が訪れた。
あざみ(あ……先輩のおちんちん、なんだか震えて……)睪丸のひとつが潰れた直後だというのに、先ほどから雄々しく隆起し続けていた彼のペニス。それがまるで自らの最期を悟ったように身を震わせ、危機に際して子孫を殘すべく射精の準備を始めたのだ。
尿道を何かが勢いよく駆け登ってくる感覚と同時に、亀頭が一瞬ぷくっと膨れ上がる。
吉野「ぁ、ぁっ……っ! ~~~~っ!」
――びゅっ、びゅくっ……びゅく、びゅくんっ……っ!
あざみ「きゃっ……!」
朱の混じった精液がペニスの先端から飛沫を上げた。
精液と血、それから潰れたタマの殘骸とが混ざり合ったペースト狀の粘液が、睪丸に加えられた圧力によって輸精管を押し上げられる。そして律動とともにびゅくびゅくと小さな噴水を作りながら、赤い精液が返り血のように周囲に飛び散った。
あざみ「わぁ……」
睪丸を潰されながら射精を続ける男の姿を目にして、あざみが感嘆に聲を上ずらせる。
あざみ「フフッ……せんぱーい、いっぱ
い出してくださいね。ぴゅっ、ぴゅっーって……」
少女に優しく見守られながら、吉野のペニスは一ヶ月ぶりの射精にぶるぶると打ち震える。
一ヶ月にも及ぶ射精管理の日々の中、ずっとこのときを待ち望んでいたはずだった。
何度も何度もあざみに寸止めを繰り返され、射精をお預けされ、気が狂いそうになる日々を送りながら、いつか少女が優しく微笑みながら射精させてくれるのだと信じていた。だからこそ、この拷問めいた仕打ちにも耐えてこれたのだ。
ひたすらに頑張って、耐え続けて……その苦しみがいつか報われることを一心に祈りながら。
だが、吉野が縋った一縷の希望は、最悪の形で葉えられた。
その果てに待っていたのは、何の快感も官能もない苦痛だけの射精だった。
やがて生命の滾りを出し切ると、吉野のペニスはひくひくと弱々しく脈動しながら、力盡きたように硬さを失い小さくなっていく。
あざみ「あーあ……先輩のタマタマ、ばいばいしちゃいましたね」
顔を寄せた少女が耳打ちして、満身創痍の吉野をさらに追い詰めるように殘酷な事実を突きつける。
あざみ「でも、よかったじゃないですか、先輩。人生最後の射精、ちゃんとできましたね」
吉野「………………ぁ……っ……」
斷続的に痙攣を繰り返しながら、吉野は小さな呻き聲を上げる。
あるいは聲ではなく、それは磨耗した彼の精神がギシギシと軋みを立てる音だったかもしれない。
あざみ「先輩、そんなに痛いですか? フフッ……でも私はとっても気持ちよかったです」
睪丸ひとつと引き換えに得られた少女の笑顔は、まるで天使のように愛らしく輝いていた。
-5-あざみ「はーい、先輩。ちょっと失禮しますねー」
吉野「あ゛っ……っ!」
吉野の表情が再び苦悶を滲ませる。
あざみが彼の睪丸を手に取り、興味深そうに観察し始めたのだ。
空気に觸れているだけでも耐え難い痛みを発するタマを無遠慮に觸られ、吉野が濁った悲鳴を漏らす。
あざみ「わぁ、あっつーい……ねえ、先輩、タマタマってこんなに熱くなって大丈夫なんですか?」
吉野「……ぅ、ぁ……ぁっ……」
あざみ「……ああ、ごめんなさい。大丈夫じゃありませんでしたね」
そう付け加えて、少女はおかしそうに笑う。
あざみ「フフッ……それにぐにゅってして、なんだか柔らかくなってます。先輩のここ、面白い……」
あざみがタマの感觸を確かめるように、白く冷たい指先をぐにぐにと陰嚢に沈み込ませる。
吉野の睪丸は、片側が明らかに異常なほど平べったく変形し、空気の抜けたボールのように無殘にも弾力を失っていた。いくら指で探っても、かつてあった鶏卵のような形狀は存在せず、その代わりビーズの詰まったお手玉のような、ざらついた柔らかい感觸が返ってくる。精巣を構成する組織がぐずぐずに崩れたゼリーのようになっているのが、陰嚢の表皮を通して少女の手に伝わってきた。
その心地よい手觸りに、あ
ざみはうっとりと瞳を潤ませて表情をとろけさせる。
あざみ「ん……気持ちいい……。先輩のタマタマ、このままずっと揉んでいたいくらいです……」
醜悪に変形してしまった睪丸を、少女の美麗な指先がしなやかに蹂躙する。
臓器が破壊された強烈な痛みが、體の內側でわんわんと反響し、共鳴しながらどこまでも大きく膨れ上がっていく。內臓を丸ごとかき回されるような圧迫感に、目蓋の裡で火花が散ったように視界が白く染まり、呼吸することもままならない。
吉野「ぁ……が、っ……ぁ……」
あざみ「フフッ、もみもみ~」
悶絶する吉野の表情をじっくりと観察しつつ、少女は恍惚に浸りながら原型を留めていないタマの感觸を手のひらで楽しむ。
あざみ「先輩、今まで頑張って精液を作ってくれたタマタマに感謝してください。この子のお陰で先輩は射精できたんですからね」
吉野「……ぁ……ぁ、ぁ……」
あざみ「せんぱい、可愛い……。私も先輩のタマタマ、たっぷり可愛がってあげますね」
あざみの涼しげな顔立ちに嗜虐的な笑みが浮かび、タマを握ったままの手が撫でるような動きに変わる。
あざみ「よしよし、いい子ですね~」
吉野「ぁ……ぐっ、が……ぁ……っ……っ!」
さわさわと軽く愛撫するような繊細な指の動き。
だが極限まで研ぎ澄まされた痛覚は、たったそれだけの刺激で危険信號を発し、ゴリゴリと肉ごと神経を削られているかのような痛みへと変換する。
吉野「ぅ……ぁ、ぁ……ぇ、うっ、ぅぇぇっ……ぃ、ぁっ、う、ぇぇっ……っ!」
耐え切れず、吉野は苦しげに息を引きつらせながら子供のような泣き聲を上げる。
もはや枯れ果てたと思っていた涙が、再び湧き水のように目尻から溢れ出すのを感じた。
あざみ「よしよし、なでなで~……フフッ、せんぱーい? どうして優しく撫でてあげてるのに痛がってるんですか?」
そんな彼の姿がたまらなく愛しく感じられ、あざみは労わるように潰れたタマを揉み続ける。
そうしているうちに、少女の指が陰嚢の反対側にコリッとした感觸を捉えた。
あざみ「……あ、ほら、先輩。こっちのタマタマはまだ殘ってるみたいですよ」
睪丸の確かな弾力に手を止めた少女が、吉野を慰めるように言う。
右足で蹴り続けた影響なのか、あの蹴りで潰れたのはあざみから見て右側のタマだけだったらしい。袋の內側で無殘に弾け飛んだ右のタマとは異なり、左側に殘ったタマは大きく腫れてはいるものの、依然として無事に形と機能を保っているようだった。
吉野(ま、まだ……片方、殘ってる……完全に……潰れてはいないんだ……)辛うじて殘された一條の光。
それが吉野の心を照らすように、じわじわと胸の奧で広がっていく。
あざみ「フフッ……先輩、嬉しそう」
吉野「あ、あざ……み……あざみぃ……」
吉野は絶え絶えの呼吸のなか、必死に少女の名を叫ぶ。
朦朧とする意識では、そうすることでしか自分の感
情を表すことができなかったのだ。
あざみ「はい、そうですね、よかったですね。私も嬉しいですよ。だって……」
すると少女は潰れたほうのタマから手を離すと、もう片方のタマを両手で包み込むようにして握り込む。
にっこりと笑みを浮かべる少女から、胸がざわつくような不穏な空気を感じ取り、吉野の表情がかすかに強張った。
あざみ「だって、今度は手で潰してあげたいと思っていましたから」
吉野「……ぇ、ぁ……ぇ……?」
耳を疑うような少女の言葉。
吉野の表情が固まり、口から疑問とも嗚咽ともつかない不明瞭な聲が漏れる。
あざみ「せっかくタマタマは二個もあるんですから、色々な方法で潰さないともったいないですよね」
あざみ「フフッ……ですから、こっちはおててで握り潰しちゃいますね、先輩?」
吉野「ぁ……ぁ、ぁ…………」
やがてその言葉の意味が脳髄に浸透していくにつれ、吉野の體が次第にカタカタと震え始める。
そして血走った眼球を見開いて、堪えきれない恐怖にカチカチと歯が擦れ合う音を鳴らす。
徐々に絶望に染まっていく彼の表情を眺めて口元を緩ませながら、あざみはこの上ない幸せと悅びを感じていた。
-6-あざみ「さて、それじゃあ先輩、今までずっと一緒だったタマタマにお別れしましょうね」
今やたったひとつしか殘されていない睪丸を両手に収め、少女は鈴を転がすような聲でその処刑を宣告する。
吉野「ま……まって……ま、まっ……待、って……っ!」
あざみ「はい、どうかしましたか、先輩?」
苦痛に喘ぎながら必死に口を開く吉野に、少女が涼しげな口調で聞き返す。
吉野「ぁ、ぁ……あ、あざみ……さっ……させて……っ!」
あざみ「え……先輩、何ですか?」
吉野「あ、えぐっ……えっち、させてっ……せ、せめて……最後にあざみと……ぅ、ぅ……セックス、し……したいっ……っ!」
それは搾り出すような叫びだった。
少女は虛を衝かれた様子で、大きな目をパチパチと瞬かせる。
あざみ「せ、せんぱい……?」
吉野「お、おねがい……お願い、だからぁ……一回だけでもいい、いいから……うぇ、ぅぇぇ……っ!」
あざみ「あはっ、タマタマ片方潰されちゃったばかりなのにセックスしたいなんて、先輩ったら元気なんですね」
あざみ「……でも、そうですよね。先輩だって思春期の男の子ですもんね」
あざみ「タマタマ潰されちゃう前に、最後くらい私とセックスしてみたいですか?」
吉野「う、ぁ……ぁぁ……うん、うんっ……っ!」
何度も頷き、あざみに泣きつくように最初で最後の性行為を頼み込む吉野。
そんな慘めな姿になってまで自分のことを求めてくれていると思うと、たとえようもない嬉しさが胸にこみ上げてくるのを感じて、あざみはゾクゾクとした興奮に身を震わせる。口元に浮かぶ笑みが抑えきれない。
少女はゆっくりと吉野に視線を合わせると、まじまじと瞳の奧を覗き込むように
彼を見つめる。
あざみ「ダメです」
そして何よりも少女の心を昂ぶらせるのは、そんな吉野の希望を跡形もなく踏みにじることなのだ。
吉野「ぇ……ぁ、や……ぁ、ぁっ…………っ!」
あざみ「セックスなんて絶対にさせてあげません。先輩が私と戀人みたいにえっちすることは一生ないんです。だって、先輩のタマタマはこれから完全に潰されて、一度も本來の目的に使われることのないまま、おちんちんダメにされちゃうんですから」
吉野「ぁ……や、やだぁ……そ、そんな……や、ぁぁ……っ!」
恐怖に縮こまろうとする吉野のタマを、ピンッ、と少女が指で弾いた。
吉野「ぁ、ぎぃ……や……やめ、やめてっ……あざ、み、やめっ……っ!」
あざみ「嫌です、フフッ……」
涙ながらの懇願をクスクスと一笑に付して、あざみは両手の指をタマの輪郭に絡ませる。
赤黒く膨張した睪丸は、小さな片手ではとても収まりきらないほどの大きさになっていた。少女は左右から挾みこむように両手を回して、タマを手のひらの間に閉じ込めて逃げ場をなくす。そして副睪丸の後ろで拝むように指を組み合わせ、タマを下に搾り出すようにして引っ張り、しっかりと握り締める。
あざみ「はーい、先輩のタマタマ、つかまえたぁ……」
少女の手のひらが、まるで吸い付くようにぴったりと睪丸に密著した。
すると、タマがどくどくと脈動を打ち、火傷しそうな熱さを持っているのが手のひらに感じられる。それは今まさに吉野の睪丸が生きている証だった。
それと同時に、これから潰される恐怖や絶望が震えとなって、彼の抱く感情がより鮮明に少女の手に伝わってくる。
あざみ「せーんぱいっ、もう逃げられませんよー?」
哀れなタマの命運、男としての尊厳と矜持、吉野のこれからの人生を左右する決定権。
そのすべてが少女のかよわい手のひらに委ねられ、支配され、文字通り掌握されてしまう。
吉野「ぁ……ぅ、ぁぁ……っ!」
あざみ「フフッ……それっ、ぎゅ~~っ!」
あざみはすうっと軽く息を吸い込むと、勢いをつけて左右からタマを押し潰した。
――ミチ、ミチッ……!
容赦なく加えられた圧力に耐え切れず、透き通るような白い両手の間で赤黒いタマがぐにゃりと平たく変形する。
吉野「ぃっ……ぃぎっ、ぁ……っ!」
吉野(ああ゛ぁ、あ゛っ、あ゛ぁぁぁぁぁぁーっ……っ!)睪丸の苦しみを代弁するかのような咆哮。
激痛に體中の筋肉がギシギシと軋みを上げて、吉野は背筋を仰け反らせてがくがくと痙攣する。肢體をピンと突っ張らせ、腰をびくんびくんと跳ねさせながら、地獄の苦しみから逃れようと暴れ出した。
あざみ「せんぱい、だーめ」
逃がさない、とでも言うように少女の手がタマをぎゅむっと固く握り締める。
あざみ「暴れちゃダメ。大人しくしててください。もっと強くしますからね?」
そしてより一層力が込められ、ぎりぎりと圧力を加え続ける。
あざみ「ほ
ら先輩、がんばれ、がんばれーっ、ぎゅっ、ぎゅ~~っ!」
吉野「が、ぁっ……ぁ、あ゛っ……っ!」
ミシッ、ミシッ……と精子が破壊されていく音が內側から響き、吉野の背筋をぞわぞわと寒気が駆け巡った。
吉野(つ、つぶれ……潰れる!潰れる!)限界を越える危険信號が、絶望的な予感を知らせてくる。タマを蹴り潰されたときの壯絶な痛みが脳裡に蘇り、去勢される恐怖が吉野の心を支配する。ジェットコースターが急降下するときのような冷たい浮遊感とともに皮膚が粟立ち、全身の毛穴が開き、どっと滝のような汗が噴き出した。
クスッ……。
脆弱な男の象徴を小馬鹿にするかのような、少女が小さく笑う聲。
だがそれもタマがひしゃげる鈍い音にかき消され、吉野の耳には屆かない。
――ミチ、ミチッ……!
吉野「ぁ、ぇ……ぇぇ、えっ……ぐ、うぁ……っ!」
內臓を攪拌されるような圧迫感。
頭の內側で、耳鳴りが警告音のように鳴り渡る。
それと同時に猛烈な吐き気が體の奧深くから押し寄せ、吉野は涙と鼻水に塗れた顔をくしゃくしゃに歪めた。
平衡感覚が失われ、脳がぐらぐらと揺れているかのような眩暈に襲われる。
もはや彼の睪丸が砕け散るのも時間の問題と思われた。
あざみ「……でも、やっぱりまだ潰すのはやめておきましょうか」
だがそのとき、不意に少女が手に込められた力を緩め、吉野のタマを解放した。
吉野「ぁ、がっ……ぅぇ、ゴホッ、ゴホッ……」
肺が酸素を求めて収縮と拡張を繰り返し、吉野は何度も咳き込みながら喘ぐように呼吸する。
たとえ少女が手を止めても、苦痛はすぐには治まらない。吉野は奧歯を噛み締め、じっと息を潛めてタマを苛む重苦しい鈍痛に耐え続ける。呑み込み切れなかった嗚咽が、わなわなと彼の唇を震わせた。
あざみ「あは、その顔……とってもかわいいですよ、せんぱい……」
涙を流しながら悶え続ける慘めな吉野の姿を、あざみはにこにこと楽しそうに見つめていた。
あざみ「もっともっと先輩のかわいい顔が見たいので、すぐには潰してあげません。だから……フフッ、先輩? まだまだいじめてあげますから、たっぷり苦しんでくださいね?」
あざみ「もしかしたら先輩、早くタマタマを潰して~、って泣きながらお願いするようになっちゃうかもしれませんね、フフッ……」
吉野「ぅ、ぁ……ぁ、ぁぁ……っ……」
睪丸が潰れなかったことに安堵したのも束の間、少女から殘酷なタマの運命が語られる。
あまりにも慘いその仕打ちに、吉野の唇から言葉にならない感情が溢れ出す。
いっそひと思いに潰されたほうが幸せだったのかもしれない。
たった今、自分が感じた発狂しかねない恐怖と絶望が、これから始まる生き地獄の序章に過ぎないのだと、吉野は思い知るのだった。
-7-あざみが再び睪丸を両手に包み、やわやわとマッサージをするように揉みほぐす。
先ほどとは比べ物にならない弱い力。
だが
それさえも今の吉野には耐え切れず、彼は肩を震わせながら激痛に息を詰まらせた。
あざみ「さっきはごめんなさい、先輩。いきなりタマタマを蹴り潰されて、きっとすごく痛かったですよね。こっちのタマタマまで一気に潰して、もし先輩がショックで死んじゃったりしたら、私だって困ります。ですから安心してください、先輩。今度はさっきの蹴りみたいに急に潰したりはしませんから」
吉野「ぁ、がぁ、ぁっ……ぅ、ぇぇ……っ!」
あざみ「先輩が死んだり気絶したりしないように、こっちのタマタマはゆっくりゆーっくり時間をかけて、少しずつ潰していきましょうね、フフッ……」
少女の聲は、ともすれば愛の囁きかと錯覚してしまいそうなほど優しげに響いて。
しかし語られる內容は男にとってあまりにもおぞましく、恐怖とともに吉野の心に刻み付けられていく。
あざみ「それじゃあ、先輩。ちょっとずつ手の力を強くしていきますね」
吉野「ぁ、ぁっ、やらぁっ……っ! やめ、やっ……あ、あざみぃ……っ!」
あざみ「ん~?」
少女が思案するように首を傾げ、わざと迷うような素振りを見せる。
吉野「た、たのむから……あざ、あざみっ、おねがい……やめてぇ……お、お願い、しま……す……」
あざみ「ん~、ダメです」
吉野の必死な反応を楽しみながら、あざみはクスクスと妖艶に微笑んだ。
焦らすように袋の表面をなぞっていた手のひらが、中のタマを包囲するようにゆっくりと閉じられる。
吉野「ぎ、ぃ……ひっ、ぁ……っ!」
あざみ「フフッ……先輩、これだけでもう痛いんですか? まだほんのちょっとしか握ってませんよ?」
少女は悪戱っぽい表情で、吉野が感じている苦痛の度合いを確かめるように、じわじわと握力を加え始める。
吉野のタマは逃げないように固定された狀態のまま、小さな空間に圧縮されていく。
あざみ「本當に辛いのはまだまだこれからですよ?覚悟してくださいね、先輩」
じわりじわりと緩やかに、だが確実に、本來の形を失ってひしゃげていくタマの感觸。
自分の手の中に無數の生命が詰まっているのだと思うと、あざみは男性の神秘的な身體に感動を禁じえない。
あざみ「ああ……ここに先輩の赤ちゃんの素がたくさん泳いでいるんですね……」
少女はうっとりとした様子で瞳を潤ませ、頬を熱く火照らせる。
そして昂ぶる胸の鼓動を抑えようと、深く深く息を吸い、溼り気を帯び艶めいた吐息をついた。
あざみ「せんぱいのタマタマ……かわいい……ころころ~、ぐりぐり~」
吉野「ぁぇ、ぇ……んぎ、ぃっ……がぁっ……っ!」
圧迫されているタマに両手の親指を當てて思い切り押し込むと、吉野の體ががくがくと跳ねた。
あざみ「そんなに苦しいんですね、先輩……かわいそう……」
吉野のこめかみには青い筋が浮き上がり、目は真っ赤に充血し、苦悶の表情でだらだらと脂汗を流している。
たとえ少女にとっては存在しない
器官でも、それが死ぬよりも辛い痛みを彼に與えているのは一目瞭然だった。
あざみ「フフッ……男の人の體って、本當に不思議で面白いですよね」
あざみ「だってそうでしょう?男の子のシンボル……女の子を孕ませて、赤ちゃんを作るための大切なタマタマ……絶対に守らなきゃいけないところですよね。それなのに、そんな重要な場所が體の外にむき出しになって、情けなくぶらぶらと垂れ下がっているんですよ?生物として欠陥があるとしか思えません。しかもちょっと強く握り締めるだけで、息もできなくなっちゃうくらい痛いだなんて……先輩ったら、無防備にも程があります。もっと反省してください」
あざみ「先輩がそんな風だから……かわいくて、もっといじめたくなっちゃうじゃないですか」
――ミチッ、メリメリッ……!
言葉で吉野を嬲り続けながら、少女は親指の爪を立てて、ねちねちと執拗にタマをこね回す。
同時に手のひらの力がさらに強められ、タマがギチギチと戒められた。
それはまるで、進化の過程でタマという弱點を備えることになった男の過ちを責め立て、糾弾し、裁きを與えるように。
あざみ「大事なタマタマを的みたいにぶら下げてる先輩には、お仕置きが必要ですよね?」
酷薄な笑みを湛えた眼差しが吉野を射抜く。
少女は白い肌を桃色に上気させ、その瞳は光を反射して煌々と輝いて見えた。
あざみ「はーい、それじゃあタマタマにぎにぎするの、どんどん強くしていきますね」
あざみ「フフッ……先輩のタマタマは、どこまで耐えられるんでしょうか」
握る手にますます力が込められ、吉野のタマがミチミチと軋みを立てて、さらなる変形を強いられる。
――ミシッ……ぎちっ、ぷちぷちっ……!
睪丸が耐えられずひび割れていくかのような音。
吉野「ぁ、あ゛っ……か、ぁぁ……あ゛っ、あ゛っ……っ!」
涙と汗が混ざり合い、ポツポツとささやかな雨を降らせる。
瞬間的な痛みを伴う蹴りとは違い、タマを握られると鈍く重々しい苦痛が間斷なく続き、體の內側に広がっていく。互いに共鳴し合い、人が認識できる痛みの範疇を超えて際限なく高まっていく苦しみは、少女が手の力を緩めない限り終わることがないのだ。
あざみ「わぁー……先輩のタマタマ、つよーい、かっこいい……あはっ、もっと強くしても大丈夫そうですね」
あざみは力を一切緩めることなく、限界を試すようにどんどん上昇させていく。
吉野「ぉ、ぉごっ……ぉ、ぁぁ……う、ぇっ……ごぁっ、ぉぉ……っ!」
吉野は無意識のうちに抵抗するように手足をバタつかせ始める。およそ耐え切ることのできない地獄のような苦痛。それを僅かなりとも和らげるためには、そうやって悶えることで痛みを誤魔化すより他なかったからだ。
そんな虛しい抵抗も徐々に弱まると、やがて筋肉が弛緩し、ぶくぶくと口元から泡が吹き出す。
吉野は失神と覚醒の中間のような狀態で意識を彷徨わせ
ながら、ぐったりと死んだように動かなくなっていた。
あざみ「せんぱーい、起きてますかー?」
少女は小さく痙攣している吉野の唇に、そっと耳を傾ける。
すると、吉野はか細い聲で「たすけて、たすけて……」とひたすら命乞いを繰り返しているようだった。
あざみ「んー?先輩、タマタマ潰してほしくなっちゃいました?痛いの早く終わらせてほしいですか?」
吉野「……ぉ、ぉぁ……け、けて……たす、け……て……」
あざみ「フフッ……せんぱい……」
あざみは睪丸を握り締めたまま、吉野に寄り添うように體を預けていく。
少女特有の曲線がかった柔らかな感觸が衣服越しに密著し、息がかかるほどの距離に少女の顔が近づいた。
そして貓のように目を細めて、楽しそうな笑みを浮かべる。
あざみ「だーめ。まだ潰してあげません」
少女はもたれ掛かるような姿勢で吉野の肩に頭を預け、彼の耳元に囁く。
甘い吐息とかすかな含み笑いが、吉野の耳をくすぐるように撫で回し、ゾクゾクと痺れるような餘韻を殘した。
あざみ「だって私、もっともっと先輩と一緒に遊んでいたいんです。だから……潰れる直前で手を止めてあげますね」
あざみ「それで先輩が壊れちゃうまで、タマタマが潰れる寸前の痛みをずーっと與え続けてあげます。ね、楽しそうでしょう?」
吉野「ぁ……ぁっ、ぁぁ……」
吉野の目が焦點を失い濁っていく。その両目から涙が溢れ出した。
あざみ「どうぞ、先輩。いつでも壊れちゃっていいですよ、フフッ……」
終わりのない拷問じみた苦痛に、吉野が斷末魔の叫びを上げる。
それでもなお、あざみは容赦なく力を込めて、いつまでも彼のタマを握りながら遊び続けた。
-8-それからどれだけの時が経過したのか、吉野の朦朧とした意識では見當もつかない。
少女が発するおかしそうな笑い聲と熱っぽい息遣いだけが、靜まり返った地下室に響いている。
もはや吉野は抵抗らしい抵抗もなく、虛ろな表情で涙や唾液を垂れ流しながら地獄のような苦痛に身を任せていた。
あざみ「あ……先輩のタマタマ、ぷにゅぷにゅってなんだか柔らかくなってきました」
そんな中、ぽつりと少女が怪訝そうに呟いた。
延々と嬲られ続けた彼の睪丸は本來の弾力を維持できず、出來損ないの団子のようにぐにゅりと頼りない感觸になりつつあった。
あざみ「さっきからずっと潰れる寸前のまま、握り続けてましたからね。もしかしたら白膜の內側で、タマタマの中身がもうぐちゃぐちゃに崩れちゃってるのかもしれません」
吉野「……ぉ、ぁっ……っ、ぅ、ぁぁ…………」
少女から淡々と告げられる言葉に、一瞬にして顔から血の気が引いていく。
あざみ「そろそろ先輩の男の子も終わりみたいですね」
遺伝子を絶たれる恐怖がゾクリと湧き上がり、吉野の表情が苦悶と絶望に歪んだ。
吉野「ぁ、ぉぉ……がっ、ぁっ……あ゛っ、あ゛ぁぁ……っ!」
あざみ「フフッ……えい
、えいっ、ぎゅ~~っ!」
――ぐじゅ、ぐしゅぅぅっ……!
少女が思い切り両手にタマを挾み込むと、手のひらの中で瑞々しい果実が絞られるような生々しい音がした。
あざみ「あ゛っ……ぉっ、ぉぉぉ……っ!」
吉野は悲嘆の叫びを上げながら、全身を硬直させびくびくと痙攣する。
あざみ「ほらほら、先輩、どうですか?年下の女の子にタマタマの片側を潰されて、最後に殘った一個ももうすぐ潰されちゃうんですよ。先輩のおちんちん、壊れて使い物にならなくなっちゃいますね。そうしたら、先輩は一生女の子とセックスできないまま、これから先もずーっと童貞さんのままですね」
あざみ「あーあ、せんぱい、かわいそう……」
憐憫の情を向ける言葉とは裡腹に、その表情はひどく嬉しそうだった。
あざみ「まぁ、どうせ先輩のおちんちんなんて後輩のタイツを盜んでオナニーするときくらいしか使う機會もないでしょうし、別にどうなってもいいですよね」
――ぎちゅっ、メリメリッ……!
吉野「ぉ、ぉ……ぁ……が……」
あざみ「せっかく男の子として生まれてきたのに、先輩は女の子とえっちすることも、赤ちゃんを殘すこともできないんですね。先輩のおちんちんは、暖かくて柔らかい女の子の感觸を知らずに一生を終えるんです。……これじゃあ先輩のおちんちんとタマタマ、何のためについてたのかわかりませんね」
――ぎちっ、ぎちぎちっ……ゴリッ……!
吉野「ぅ、ぐっ……ご、ぉぉぉっ……っ!」
脳を震撼させる不協和音とともに、少女の握力に耐え切れず吉野のタマが內側から崩れ、ゆっくりと斷種されていく。
あざみ「……それとも、もしかして私に壊されるために先輩は男の子に生まれてきたんでしょうか」
あざみ「あはっ……もしそうだったら、私、とっても嬉しいです」
少女が楽しそうに口にする言葉のひとつひとつが、吉野の心に突き刺さり、粉々に打ち砕いていく。
男として生きてきた人生のすべてを否定されても、目を背けることも耳を塞ぐことも葉わず、身動きひとつ取ることさえできない。嘲笑と辱めの言葉を浴びせられながら、吉野はただぼろぼろと涙を零し続ける。
吉野「ぅ、ぅぇ……え、ぁ……うっ、ぅぇぇっ……っ!」
あざみ「悔しいですか?怖いですか? フフッ……でも、絶対にやめてあげません」
あざみ「だから先輩、殘念ですけど、タマタマは諦めてくださいね?」
吉野「がっ、ぁっ……あ゛っ、~~~~っ!」
なぜ自分がこんな辛い目に遭わなければならないのか。
男に生まれたことへの絶望的な後悔。だが男だからこそあざみに愛してもらえるという幸福。
その二つがせめぎ合い、言葉にできない混沌とした感情の奔流が涙となって吉野の両目から流れ落ちた。
あざみ「あれ……? せんぱーい、おちんちんまた大きくなってきちゃいましたよー?」
吉野「ぎ、ぃっ……ぉぉ、ぉ……」
吉野は自分でも何故なのか理解できないまま
、ペニスをぐんと天高くそそり立たせる。
そして今度こそ最後の射精へと向けて、びくびくと亀頭を上下に揺らし、力を振り絞るように脈動を始めた。
あざみ「わぁ……おちんちん、射精したがって震えてますよ。これから潰されるのに元気なんですね」
つい先ほど睪丸のひとつを潰されたばかりだというのに、少女とのセックスを諦められないかのように。愛する戀人のまだ未成熟な子宮を征服し、雄の慾望を吐き出して種付けすることを夢見て、彼のペニスは未練がましく勃起し続けていた。
あざみ「絶対に気持ちよくなんてさせてもらえないのに、それでも期待して大きくなって……先輩のおちんちんって、本當に懲りないんですね」
あざみ「フフッ……タマタマ潰されそうになりながら、えっちなことでも考えてたんですか、先輩? それとも年下の女の子にタマタマ潰されるのが嬉しくて、興奮しちゃったんですか?」
吉野「ち、ちが……あっ、が……ごぉ、ぁぁっ……っ!」
あざみがますます力を込めて圧迫すると、それに呼応するようにペニスがガチガチに張り詰めていく。
あざみ「へんたい、へんたーい……あははっ」
少女にどれだけ詰られ、罵られ、馬鹿にされても、吉野のペニスは己の遺伝子を受け入れてくれる異性の子宮を求めて、いつでも精子を発射することができるように雄々しく脈打ち、鈴口を物慾しげにパクパクと開閉させる。
あざみ「本當に先輩はしょうがない変態さんなんですから……」
吉野「ぁ、ぁ……あ、あざ……み……あざみぃ……ぅ、ぇぇ……っ!」
あざみ「はい、大丈夫ですよ。私は先輩のこと、ちゃんとわかってますから。悪いのは先輩じゃなくて、男の人をえっちな気持ちにさせるタマタマのほうですものね? これがあるから、男の子は性慾に支配されて、えっちなことばかり考えるようになっちゃうんですよね?」
あざみ「ですから、そんな変態さんの悪いタマタマは、戀人である私が責任を持って退治してあげますね」
――ごりゅっ、ぐちぐちっ……!
吉野「ぃぎっ、ぁぁぁ……っ!」
あざみ「まぁ、私は先輩思いの優しい優しい後輩なので、タマタマを潰されながら射精するのだけは許してあげます。どうせこれから去勢されて、おちんちん役立たずになるんですからね。最後くらいびゅーびゅーってたくさん射精したいですよね?」
あざみ「いいですよ……先輩の精液、タマタマの中身と一緒に最後まで搾り出してあげます」
吉野「ぇ、ぇっ……ぉ、うぇぇ……ぁっ……」
吉野はだらしなく開いた口元から舌を垂らし、目蓋をピクピクと痙攣させながら白目を剝いている。
そんな彼の様子を間近にじっと見つめると、少女は満足げに頬を紅潮させ、嫣然とした笑みをこぼす。
あざみ「いきますよ、先輩……せーのっ」
――ぎゅぅぅぅ……!
睪丸を囚える檻のようにぴったりと閉じられた少女の手が、渾身の力でタマを握り締める。
――ミシミシッ……
ぎち、ぎちっ……!
吉野「……っ、っ…………っ!」
暴れるだけの餘力もなく、吉野はただ肢體を細かく震わせながら、その激痛に息を詰まらせた。
吉野の頭の中でぷちぷちと血管が切れる音がして、眩暈のように視界が明滅を繰り返す。がくがくと膝から力が抜けて、踏ん張ることもできずに崩れ落ちる。吉野を吊り下げるロープが、彼の心と連動するかのようにぎりり、と軋みを上げた。
そして少女の拳の上で屹立するペニスの先端から、とくとくと鮮血が湧き出した。
原型を留めないほど上下左右から圧迫された睪丸から、収まりきらなかった血液が尿道を駆け上ってきたのだ。當然、射精のような快感などあるはずもなく、吉野は「あ゛ーっ、あ゛ーっ」と咽頭の奧で小さく叫びながら、どろどろと赤い液體を出し続ける。
あざみ「あれ……?思いっきり握ったのに、まだ潰れません。先輩のタマタマ、意外にしぶといんですね」
――ゴリッ、ゴリッ……!
手の中で何度もタマを押し潰しながら、あざみが不機嫌そうにわずかに眉を寄せた。
かと思えば、その表情がパッと輝きを取り戻す。
あざみ「あ、そうだ……。先輩、これならどうですか?」
少女は一旦左のタマから手を離すと、睪丸全體を摑み直して、根元からぐるんと橫にねじった。
あざみ「こうやって……フフッ、タマタマをねじねじ~って……えいっ」
そのまま何度もぐるぐると睪丸をねじり上げながら、雑巾を絞るように根元から下へタマを追い詰めていく。
吉野「ぃ、ぁがっ……ぁ、ぁっ……っ!」
既に潰れているもう片方のタマも容赦なく巻き込んで締め付けられ、吉野が悲痛な叫び聲を上げた。
だが少女は自分のアイデアに自信ありげな笑みを見せて、タマをねじる作業を実踐に移していく。激痛が走り悶絶する吉野を見ても平然としながら、殘酷なまでの無邪気さでタマを変形させ続ける。
すると遊びがなくなりパンパンに張り詰めた袋の端に、あまりにも無防備なタマの輪郭が曬される。
あざみ「……うん、大丈夫。これなら私の力でも潰せそうですね」
逃げ場を失って処刑を待つしかないタマを、少女は下からすくい上げるように手のひらに載せて、最後の感觸を確かめるように優しく握り締めた。そしてもう片方の手を上からタマに被せ、ギチギチとさらにひねりを加えていき、ゆっくりと去勢の準備を整える。
あざみは胸の內で嘆息する。ぷにゅぷにゅとした愛らしいタマの感觸も、これで最後だと思うと名殘惜しい。
改めて吉野へ向き直ると、少女は涼しげな顔で淡々と告げた。
あざみ「それじゃあ、そろそろ潰しましょうか」
殘虐性に満ちた言葉に、吉野がびくりと身を固くして絶句する。
吉野「ぁ…………」
今にも気絶しそうな苦しみのなか、おそるおそる少女の顔を窺う。
涙で滲んだ視界にぼんやりとあざみの表情が映し出される。
笑顔とともに少女の瞳に浮かんでいる紛れもない本気に、吉野は己の避け
られない運命を悟り、絶望に身を震わせた。
あざみ「さて、先輩、覚悟はいいですよね?」
吉野「ぁ、ぇ……や、ぁ……やめ……ぁ、やだぁ……うぇぇ……つぶさ、ない……で……」
それでもなお諦めきれず、吉野は泣きじゃくりながらかぶりを振って哀願する。
あざみ「先輩、必死になっちゃって……フフッ、かわいい……」
吉野「ぇ、ぐすっ……う、ぐっ、ぅぁぁ……やぁぁ……やだぁ……えっ、ぐっ……うぅぅ……っ!」
あざみ「だーめ。先輩の泣き顔を見てたら、ますます潰してみたくなっちゃいました」
吉野はがくりと肩を落として、なす術もなく現実を拒絶するように嗚咽を漏らし続ける。
しかしそんな慘めな姿も、少女にとっては嗜虐心をそそる光景でしかない。
あざみ「……ねえ、先輩? そんなに私の手でタマタマを潰されるのが嫌なら、別の方法にしてもいいんですよ? フフッ……たとえば、ハンマーで思い切り叩き潰してあげましょうか。それとも萬力で挾んで潰れる直前の狀態に固定したまま、タマタマが真っ黒に壊死するまで放置してほしいですか? ああ、タマタマにたくさん針を刺して、針山みたいにしてあげるのもいいかもしれませんね。それで最後にはタマタマの上に板を置いて、體重をかけて踏み潰すんです。きっとタマタマの內側で無數の針が滅茶苦茶に折れ曲がって、中身がズタズタになっちゃうんでしょうね……」
少女の口から語られるおぞましい想像を耳にして、吉野の目の前が真っ暗に染まる。
あざみ「そしたら先輩、一體どうなっちゃうんでしょうか……?」
吉野「ひっ……ぇっ、ぁ、ぁ……ひぃっ……っ!」
その光景を考えただけで體の震えが止まらなくなり、歯の根が合わずにカチカチと音を立てた。
今まで吉野が地獄のような責め苦に辛うじて耐えてこられたのは、ひとえにそれが愛する少女から與えられる苦痛だったからだ。それなのに、最後の最後でそんな風に無機質な方法で潰されるなど耐えられるはずがない。
あざみ「先輩、そっちのほうがいいんだ?」
吉野「ぁぁ、ぁ……や、やだ……いやだぁ……うぇ、ぇっ……ゆ、ゆる……してぇ……」
拗ねるようにツンとそっぽを向いていた少女が、吉野の答えを聞いて満足そうに頷いた。
あざみ「うんうん、そうですよね。先輩だって、道具よりも私の手で潰されるほうが嬉しいですよね?」
あざみ「フフッ……私にタマタマつぶしてもらったほうがいいでしょう? ……ね? つぶさせて、せんぱい?」
ねっとりと絡みつくような甘い少女の聲がするりと鼓膜に入り込み、吉野の脳髄を溶かしていく。麻痺してしまったかのように頭の中がジンジンと熱を持ち、段々とあざみの言葉に逆らえなくなっていく自分を感じる。
あざみ「ね、せんぱい?私にどうしてほしいのか、ちゃんと自分の口から言ってみてください」
吉野「ぁ、ぁ……ぅぅ……そ、それは…………」
痛みや恐怖のせいだけでなく、逡
巡に吉野の聲音が震えた。
その言葉を口にしてしまえば、一巻の終わりだとわかっている。だが、突きつけられた悪魔のような二択の前に、もはや彼が選べる道は他にないのだ。
どうしてこんなことになってしまったのだろう……そう吉野は自問自答する。
あざみという少女とであったときから、すべては運命付けられていたのだろうか。
あざみ「先輩のタマタマ、怯えちゃってかわいい……フフッ……」
岐路に立たされ葛藤する吉野の姿を、あざみはじっと見つめている。
彼の決斷を促すように、ときおり少女の両手が握り締めたままのタマをコリコリと指先で弄ぶ。少女が早く睪丸を潰したくてうずうずとしているのが、タマを通して伝わってくるようだった。
吉野「ぅ、ぅっ……ぁ……あ、あざみ……あざみぃ……」
あざみ「はい、先輩」
喘ぐような呼吸とともに、たどたどしく少女の名を呼ぶ。
聲を引きつらせ、何度もつっかえながら、吉野はもつれる舌で途切れ途切れに言葉を紡ぐ。
吉野「つ……つ、つぶして……ください……。せめて……あ、あざみの、手で……つぶされ、たい……です……」
あざみ「……ん……せんぱい……っ」
その瞬間、少女が感激するようにゾクゾクと肩を震わせた。
俯いた表情に、にやりと不敵な笑みが浮かび、思わず唇の端からクスクスと聲が漏れる。
あざみ「はーい、よくできました。先輩、お利口さんですね」
これから去勢されると知ってなお、自分の命ともいえる睪丸を差し出す男の姿に、あざみは胸の奧から熱いものがこみ上げてくるのを感じた。
吉野「う、ぇぇ……ぁ、ぁぁっ……っ!」
自分で言ったはずの言葉に呆然として體を戦慄かせる吉野。
そんな彼に愛情のこもった眼差しを送りながら、あざみがタマをゴリゴリと圧迫する。
あざみ「ではお望み通り、私が先輩のタマタマを潰して差し上げます」
――グリュッ、メリメリッ……!
醜く捻れたタマが少女の手のひらに挾み込まれ、可愛らしい指先が絡みついて爪を立てた。
吉野「ぁ、ぁっ、ぁぁ……あ゛っ、あ゛あ゛ぁっ……っ!」
楕円形の膨らみが容赦なく押し潰され、じわじわと圧壊していく激痛に、吉野が全身を痙攣させて大きく背中を仰け反らせる。助けを求めるようにパクパクと小刻みに震える唇から、肺の中の空気をすべて吐き出してしまうかのような絶叫が漏れた。
あざみ「あ、もう……暴れないでください。先輩は男の人なんですから、痛くても我慢できますよね?」
あざみ「まぁ、もうすぐ先輩は男の子じゃなくなっちゃうんですけど」
その滑稽な言葉におかしさがこみ上げたのか、少女が押し殺した失笑を漏らす。
――ミシッ……ぎち、ぎちちっ……!
吉野「ぁっ……っ……っっ……ぁ……っ……っ!」
あざみ「大丈夫ですよ、先輩。タマタマが潰れても、先輩が壊れても、私は絶対に先輩を見捨てたりしませんから」
あざみ「私が先輩の居場所になります。私が先
輩を守ってあげます。他の事は全部、私が代わりにやってあげます。だから何も心配しなくていいんですよ。先輩は何も気にせず、全力で苦しんでくださいね」
――ぐじゅっ、ぎちっ……ぷちぷちっ……!
張り詰めた繊維質の組織が少しずつ千切れ、プチプチと弾けていく音。
再びペニスの先端からちょろちょろと赤い液體が靜かに流れ出し、陰莖を伝って落ちた雫が小さな血の池を作る。
吉野「……っ、~~~~っ! っ……っっ……っ!」
吉野は、自分が絶叫していることさえも認識できなかった。
何も聞こえない。真空の宇宙空間に投げ出されたかのように周囲から音が消え、靜寂で満たされる。
地下室の冷たい空気も、肌に觸れる少女の體溫も次第に遠ざかり、思考に靄がかかったように何もわからなくなっていく。まるで痛覚だけを殘してそれ以外の身體感覚が消え失せ、自分が睪丸だけの存在になったかのような錯覚に陥る。
――ミシミシッ……ぎちぎちっ、ごちゅっ……!
その破砕音にゾッと背筋が凍りつき、鮮烈な激痛が吉野に襲い掛かった。
限界に達したタマが、圧力に耐え切れず不可逆的に変形を遂げたのが直感的に理解できてしまった。
吉野のタマは少女の指の形に合わせて歪にひしゃげてしまっている。もう二度と、元の形狀には戻らないだろう。
たったひとつ殘った睪丸が無殘に潰されていく絶望的な感觸に、ふっと吉野の意識が飛びそうになる。
あざみ「せんぱい、気絶しちゃダメです……」
――ぐじゅじゅっ……ゴリゴリッ……!
だが少女の手から與えられる激痛は、失神することさえ許してはくれない。
あざみ「ほら、しっかりしてください。先輩が反応してくれないと寂しいじゃないですか」
あざみ「先輩の大事な大事なタマタマの最期、私と一緒にちゃんと見屆けてあげましょうね?」
この苦痛から逃れる術はないのだと思い知らせるかのように、あざみはタマを握る力を上昇させていく。
吉野「……っ、っ……っ、ぁ……ぁ……っ!」
底のない沼に飲み込まれるように目の前が暗くなり、どんよりと濁った瞳から止め処なく涙が溢れる。
吉野の聲はがらがらと今際の際のようにかすれ、絶叫もやがて弱々しい呻き聲へと変わっていく。
あざみ「あは、せんぱい……もうすぐ潰れちゃいそうですね……」
少女は妖艶な表情で、うっとりと熱のこもった吐息をつく。
愛する人の生命の燈火が、今まさに手の中で消えかけていくのをまざまざと感じて、満足そうに柔らかな微笑を浮かべた。
吉野「ぁ、ぁ……あ゛…………あ゛、あぁ…………」
あざみ「先輩、ほら、こっち向いてー?」
その聲が聞こえたのかは定かではないが、吉野の首がかすかに動いて、目の前に顔を近づけている少女と視線を合わせる。
あざみ「はい、そうです……そのまま大人しくしていてくださいね。先輩がタマタマを潰される瞬間の顔、私によく見せてください。フフッ……先輩が泣いちゃう
顔も、苦しむ表情も、全部……私がじーっと見つめていてあげますね」
クスクスと喜悅を載せた笑みを浮かべながら、あざみは手の力を限界に向けて強め始める。
非力な少女のささやかな握力。だが半壊した吉野のタマに、それを防ぐだけの弾力はもう殘されていない。
あざみ「さ、潰しましょうか」
暗い愛情を秘めた少女の両目が期待に輝く。瞳の奧にハートマークさえ浮かんで見えるようだった。
これから愛する戀人を破壊しようとしているにもかかわらず、まるでそれこそが自分にできる最大の愛情表現だとでもいうかのように、少女は心の底からこの行為を楽しみ、至上の幸福感に満たされていた。艶かしい魔性と童女のような無邪気さの同居した、不思議な魅力を放つ少女の笑顔が、吉野の心を魂ごと捉えて離さない。
普通とは異なる愛情のカタチ。
それでも、吉野はあざみのことが好きだった。
吉野「…………ぁ…………ぁ、あ……ざ、み……」
あざみ「先輩、大好きですよ……」
少女の顔がゆっくりと迫って。
チュッ、と。
乾いた唇に觸れる、暖かくも柔らかい瑞々しい感觸が、朦朧としていた吉野の意識を引き戻して明瞭にする。
少女の艶やかな黒髪が頬を撫でる。甘い吐息が鼻腔をくすぐり、クスッと小さく笑う聲が目と鼻の先から聞こえた。
何が起こったのか、すぐには理解できなかった。
あざみ「すき……だいすきです、せんぱい……」
あざみ「……だから、先輩にとって私以外の大事なもの、みんな壊していいですよね?」
再びそっと唇を寄せて、二人の距離がゼロに近づいていく。
あざみ「――先輩を、私だけのものにしてあげます……」
呟くようにそう言って、優しいキスとともに少女の両手が睪丸を力いっぱい押し潰す。
――ぎゅぅぅぅぅ……!
吉野をいたぶって遊ぶためではなく、ただ冷徹に去勢するための本気の力が睪丸に加えられた。
タマを貫かれるような激痛に、ひやりとした冷たい予感が彼の頭をかすめる。
そして同時に、あざみと出會ってから今までの出來事が走馬燈のように吉野の脳裡を駆け巡った。
――ぎちっ……ぶちぶちっ、ぶちゅっ……!
その直後、ひときわ大きな音を立てて、少女の手の中で熟した果実のような水気を含んだ塊が弾ける感觸があった。
圧力に耐え切れなくなった白膜が內側から弾け飛び、その中身が少女の指先で搾り出される。
吉野「んっ……っ! ~~~~っ、っ…………っ!」
男だけに課せられた最悪の苦しみに身を悶えさせながら、吉野の発する悲鳴が少女の唇にかき消される。
あざみとのキス。待ち望んでいた幸せの瞬間が、睪丸を失う絶望とともに訪れたのだ。
あざみ「ん、ちゅっ……せんぱぁい……フフッ……」
少女は恍惚に目を細めながら、吉野の瞳から光が失われていく様をじっくりと観察していた。
その餘韻に浸りながら顔を離すと、二人の唇の間にねっとりと淫靡な糸が垂れ落ちる。
あざみ「わぁ
……やっぱりこの感觸、気持ちいい……。フフッ、先輩のタマタマ二つとも潰れちゃった……」
二個のタマが修復不可能なほど破壊されたことを確信して、少女が聲に感嘆を滲ませる。
男性機能は完全に失われ、吉野の睪丸は生殖という雄としての役割を果たせない、役立たずの物體と化していた。
――ぶちっ、ぶちぶちっ……ぐぢゃっ、ぐちゅぅぅぅ……!
無殘に変形し弾力を失った睪丸を、少女が丁寧な手つきで執拗にぐちゅぐちゅと握り潰し続ける。
人生最大の苦痛を味わっているであろう吉野に心を痛めた様子もなく、タマを潰された直後でもお構いなしに、少女はそのまま手を一切緩めることなく、さらなる力を込めていく。
吉野「っ……っ、ぁ……っっ…………ぁ……っ!」
少女の指先がうごめく度に、吉野の中で男としての何かが音を立てて崩れていく。
ひくひくと震えるペニスの尿道口から、ぴゅくっ……と勢いの弱い精液が噴き上げた。精索ごと何重にもねじられた輸精管を通過した少量の精液は、血に混じってどろどろと赤みの濃いピンク色に染まっている。
あざみ「フフッ……先輩が気持ちよく射精できるように、お手伝いしてあげますね」
――ぶちゅっ、ぐりゅ……ぐりぐり……!
射精の最中も潰れた睪丸を揉みしだかれ、想像を絶する苦しみの中で精液と血を搾られる。
あざみ「どうですか、先輩?男の人として一番大事なものを失くしながら射精するの、気持ちいいですか?」
あまりの激痛に失神することもできず、吉野はショックとストレスで恐慌狀態に陥ったままガタガタと反射的に痙攣し続ける。その顔は呆然としたような表情で固まり、額と全身にはびっしりと玉のような大粒の汗が浮かび上がっていた。やがて內臓から染み出してくるような耐え難い鈍痛に、眼球がぐるんと上を向き、口から細かな泡を吹き始める。
睪丸をねじり潰されながらの、快楽の一切を伴わない血涙のような射精。
それが、吉野が人生において最後に経験する射精だった。
-9-性感によるものではなく物理的に押し出されるだけの射精が終わると、鈴口からぶくぶくと血の泡を噴きながら、吉野のペニスは力なく萎れていく。そして少女の手の上にふにゃりと崩れ落ち、そのまま死んだように動かなくなった。
吉野自身もぐったりと脫力し、糸の切れた人形のように微動だにしない。
あざみ「あーあ、これでもう赤ちゃん作れなくなっちゃったんですね。フフッ……殘念でした、先輩」
吉野の股間の前にしゃがみ込むと、あざみはすっかり変形してしまった睪丸をつんつんと指先でつつく。
それだけで激痛が走っているのか、よくよく見てみると吉野の體がふるふると細かく痙攣を繰り返しているのがわかった。
あざみ「フフッ……ねぇ、先輩? どれくらい痛いんですか?後輩の女の子にタマタマ潰される瞬間、どんな気持ちだったんですか? もう永遠に誰ともセックスできないんですよ?」
か
つてタマだったものを指先で弄びながら、少女が殘酷な問いかけを浴びせてくる。
だが今の吉野がそれに応えられるはずもない。彼は苦痛のあまりぽかんと口を開けて、放心狀態のまま小さく呻き続けるだけだ。
あざみ「……まぁ、先輩みたいな変態さんが女の子とえっちしたり、子供を作ったりできるわけありませんし、しょうがないですよね。使い道のない先輩の遺伝子は、ここで淘汰されちゃう運命だったんですよ。これも自然の摂理ですから、潔く諦めてください」
あざみ「役に立たないタマタマ、最後に私のオモチャになれてよかったですね、先輩?」
雄としての存在価値を完全に否定され、少女の冷笑に曬されても、言い返すことさえできない。
まばたきを忘れたかのように目を見開いたまま、吉野は靜かに涙を流し続ける。
あざみ「さ、先輩。そろそろ続けますね」
不意に睪丸をむぎゅっと摑まれ、吉野がくぐもった呻き聲を上げた。
赤黒くなっている睪丸に觸れると、燃えるような熱が手のひらに伝わってくる。
タマが潰れたことでやや小ぶりになった陰嚢をしっかりと両手に収めると、少女はおもむろにそれを揉み始めた。
吉野「……んっ、ぉ…………が、ぁ……ぉ、ぉぉ……っ!」
驚愕と混亂。わけもわからず理不盡に訪れた苦しみに、吉野は息を詰まらせて悶えるしかない。
あざみ「フフッ……先輩、もう終わりだと思いました? でも、ダメですよ。タマタマいじめ、まだ終わらせてあげません」
あざみ「先輩のタマタマをいじめられるのは今日が最後なんですから、私が満足するまで付き合ってもらいます」
疲弊して青白くなった吉野の顔が、再び絶望に歪んでいく。
殘酷な手つきの前に咽び泣くしかない吉野の姿を、あざみは潰れた精巣の感觸とともにじっくりと楽しむ。
あざみ「先輩のタマタマ、ぐちゃぐちゃになっちゃってますね……」
少女は手のひらで陰嚢を固定し、左右の親指でグリグリと押し潰すようにしてタマの感觸を探り當てようとする。だが寒天のような固さと弾力を持ったタマの感觸は、どこにも殘っていなかった。そこにあるのは、精巣の殘滓とでもいうべき細切れになった肉片だけだ。
あざみ「フフッ……気持ちいい……。ほら先輩、ぎゅっ、ぎゅ~~っ……!」
――ぐちゅっ、ぶちっ……ぶちぶちぶちっ……!
興奮気味に聲を上ずらせながら、少女の無邪気な指先が睪丸を蹂躙していく。
クラッシュゼリーのように細かく崩れた睪丸の心地よい感觸は、何度繰り返しても飽きることがない。少女がずぶずぶと指をめり込ませるのに合わせて、柔らかいゲル狀の組織が袋の中でぐにゅりと動き回り、癒しにも似た快感を與えてくる。もしかして女の子の胸を揉んでいるとき、男の人はこんな気持ちなのだろうかと想像して、あざみはクスッと小さく吹き出した。
ずちゅ、ずちゅっ……と生々しい音が鳴る度に、耳をつんざくような濁った叫び聲が部屋に響き渡る。
あざみ「安心してください、先輩。ちゃんと後で病院に連れて行ってあげますからね」
あざみ「……でもその前に……先輩のタマタマ、まだぷにぷにした細かい感觸が殘ってるじゃないですか。少しでも生き殘った組織があったら、再生できてしまうかもしれません。だから病院に行っても絶対に治らないように、念入りにすり潰しておきましょうね?」
男にとってあまりにも慘い宣告を、少女はこともなげに言ってみせる。
睪丸を破壊することに何の痛癢も感じていないかのような少女の笑顔に、ゾッと吉野が心膽を寒からしめた。
吉野「ひっ……ぁ……ゃ、っ……や、ぁぁっ…………っ!」
あざみ「無事な細胞がひとつも殘らないくらい、タマタマが粉々になるまで完全に潰しますから、それまで死なないように頑張ってくださいね先輩?」
もはや人間の言葉を放棄した慟哭とともに、吉野の両目からぼろぼろと涙が流れる。
自分の言葉のひとつひとつが彼にこの上ない恐怖と絶望を與えているのを、少女は満足げな表情で見つめていた。
あざみ「大丈夫ですよ、先輩。死にたいなんて思う暇もないくらい、ずーっと苦痛を與え続けてあげますからね」
――ぶぢゅぅぅっ……ぐりっ、ぷちぷちっ……!
ゆっくりと丁寧に丁寧に、少女は心を込めて陰嚢を引っ張り、睪丸の殘骸を押し潰していく。
ほぐすような丹念な指の動きに、精巣の細胞が執拗に破壊され、生殖器としての機能を成さない肉塊に変わる。
左右の袋の中身を擦り合わせるように手を動かすと、ざりゅ、ざりゅ……と砂の詰まった袋を握るような感觸がした。
あざみ「せーんぱい、どうですか? タマタマがどんどんダメになっていくの、わかりますかー?」
吉野「……ぁ、っ……っっ……! っ……ぁ……ぁ……っ!」
あざみ「あは、痛そう……じゃあ、もっと強くしてあげますね?」
吉野はがくがくと痙攣しながら背中を弓なりに仰け反らせて、ぎゅっと弦を引き絞るように全身を緊張させる。脂汗でぐっしょりと濡れた顔に浮かぶ苦悶の表情が、その痛みの激しさを物語っているかのようだった。
タマの破片をすり潰される激痛で失神し、潰れた箇所をくちゅくちゅと攪拌される激痛で目を覚ます。
そんな死すら生溫いと思える地獄のような苦痛の中で、吉野は自分の精神までもが磨耗していく恐怖を味わっていた。意識がぼんやりと膜に包まれ、思考は千々に亂れ、次第に何も考えられなくなり、ただ刺激に反射的な反応を返すことしかできなくなる。
あざみ「あ、先輩。ここにもまだごろごろした塊が殘ってますよ。ほら、こっちにも……」
――ぶちっ、ぷちぷちっ……ぐちゅっ……!
あざみは緩衝材をプチプチと潰す子供のように夢中になって、睪丸の組織をいたぶり、もてあそび、ぐずぐずに崩しながら満遍なくすり潰していく。
精索と繋がったままの精巣も、飛び散って痛みを感じなくなった小葉も、何ひとつ逃さないとでも言う
かのように。
吉野「あ゛っ、あ゛っ、あ゛っ……」
その度に、吉野の聲帯が本人の意思とは無関係に振動を繰り返す。
そして窒息した魚のようにパクパクと開いた唇から、調律の狂った楽器のような意味を成さない音が漏れた。
あざみ「フフッ……先輩の情けない聲、とっても可愛いですよ……」
普通ならば耳を塞ぎたくなるであろう痛ましい演奏に彩られ、少女がますます情熱的にタマを両手で挽き始める。両手を臼のように擦り合わせ、睪丸の実質をミンチのように細かく砕き、跡形もなく潰していく。
白桃のような肌を昂揚によって上気させ、うっとりと熱に浮かされたような表情をした少女は、胸の奧から溢れ出す愛情に満ちている。
その橫顔は、行われている背徳的な行為からは想像もつかないほど美しかった。
そんな幸せな時間も、やがて終わりを迎える。
既に吉野の精巣はほとんどがすり潰され、男性としての機能が殘っていないことは明白だった。
永遠とも思える苦痛に苛まれていた吉野とは異なり、少女にとってその時間は一瞬で過ぎ去ってしまったかのように感じられた。
あざみ「先輩のタマタマ、もうほとんど感觸がありませんね。殘念ですけど、そろそろ終わりでしょうか……」
名殘惜しそうに睪丸をくにくにといじりながら、少女が告げる。
あざみ「では、最後は殘ったタマタマの欠片も一気に潰していきますね」
そして両手で陰嚢全體を握り直すと、雑巾を絞るように左右の手を別々の方向へとねじった。
――ぶちゅっ、ぎちっ……ぎちぎちぎちっ……!
吉野「っ……っ、っっ……っ! ~~~~っ!」
喘ぐような呼吸を繰り返しながら、吉野が斷末魔の叫びを上げる。
逃げ場のない圧迫によって、最後まで殘っていた睪丸の組織が容赦なく搾り出され、ミキサーにかけられたかのように寸斷される。そして精細管で分泌されていた作りかけの精子と混ざり合い、粘り気のあるペースト狀になるまで完全にすり潰された。
ここまで徹底的に破壊されてしまえば、もはや治療や再生など望むべくもないだろう。
吉野の流した涙の粒に、楽しそうな少女の顔が映り込んだ。
あざみ「これでおしまいです、先輩」
――ぎち、ぎちっ、ぶちゅっ……ぐちゅぅぅぅ……!
――ぐしゃっ……!
少女は両手に思い切り力を込めて、厚みがなくなるほど睪丸を押し潰した。
行き場をなくした睪丸の中身が押し上げられ、すっかり萎れてしまったペニスの先端から糸を引く液體となって滲み出し、だらだらと床に流れ落ちる。どろどろとしたピンク色の睪丸組織が、少女の手によって一滴殘らず陰嚢から搾り出された。
あざみ「はーい、おしまーい。タマタマ、ちゃんと全部潰れましたか?」
彼の睪丸が完全に潰れたことを確認すると、少女はようやく両手を股間からそっと離す。
悪夢のような時間が終わるまでの間、吉野はじっと呼吸を止めたまま白目を剝き、ひくひくと小さく痙攣し続けて
いた。
吉野「………………っ」
吉野は聲も上げられず、がくりとうなだれたまま、かすかな身じろぎを斷続的に繰り返す。
天井から吊るされたロープの力だけで姿勢を保ちながら、涙と鼻水を幾條にも垂れ流し、助けを求めるように開かれた口からは唾液が泡となってこぼれている。男としての矜持を失い、人間としての尊厳を奪われ盡くし、もはや本當に生きているのかさえ疑わしいほどの慘憺たる様子だった。
あざみ「せんぱい、かわいそう……こんなになるまで頑張ってくれたんですね……」
あざみ「……ごめんね。でも今の先輩、とっても可愛くて素敵ですよ」
慈愛に満ちた表情を浮かべて、あざみは愛おしそうに吉野の顔に手を這わせる。
そして壊れ物を扱うような優しい手つきで、ふわりと彼の頭を撫で始めた。
あざみ「はい、今ロープを外してあげますから、じっとしていてくださいね」
少女は両手足の拘束を緩めると、崩れ落ちそうになる吉野の體を支え、そっと床に橫たえてくれた。
指先さえ満足に動かせないほどの疲労と虛脫感に襲われ、彼は朦朧とする意識で大きく肩を上下させる。そして今なお続く股間を苛むズキズキとした痛みに、苦しげに顔を歪ませた。
寒気に襲われているのか、吉野は凍えるように體をがくがくと震わせている。睪丸だけが異常なほどの熱を帯びていた。
あざみ「お疲れ様でした。よく頑張りましたね、先輩」
吉野の傍らに座り込み、少女が労わるように優しい手つきで彼の頭を撫でる。
あざみ「フフッ……せんぱい、よしよし……」
汗で張り付いた髪をかき分け、なでなでと少女の小さな手が動くたび、暖かく柔らかい手のひらが心地よい刺激を與えてくる。
その女性らしい可憐で華奢な手によって、吉野は死よりも恐ろしい苦痛に悶絶させられ、男性の象徴を絶たれたのだ。
天使にも悪魔にもなれる少女の二面性。
そのどちらもが本當の姿で、黒瀬あざみという少女の本質なのだと感じられる。
あざみ「あ……先輩のタマタマ、潰したはずなのにパンパンに膨らんできました……」
獻身的に吉野を介抱していた少女が、ふと気づいたように目を丸くする。
先ほどまでぺしゃんこになっていた吉野の睪丸が、再び水風船のように膨らみ始めていた。おそらくは去勢する際に精索に走っている血管が傷ついて內出血が起こり、陰嚢內に血が溜まってきているのだろう。
あざみ「これでもう、先輩は女の子と戀をすることもできないんですね。タマタマのない男の子なんて、きっと誰も戀愛対象として見てくれませんよ。もし私と出會ってさえいなければ、先輩にだって普通に女の子と付き合って、えっちして、幸せな家庭を築く將來だってあったかもしれないのに……私なんかのために、そんな未來を全部捨てちゃったんですよ」
あざみ「あーあ……本當に馬鹿ですね、先輩って……」
少女は吉野を見下ろしながら呆れたようにため息を吐いて、ジト……っとした
哀れみの眼差しを向ける。
しかし言葉や仕草には反して、そこに彼を貶めるような意図は感じられない。
あざみ「まぁ、どうせ他に先輩のことを好きになってくれる女の子なんて二度と現れないでしょうし……しょうがないですから、私が引き取って面倒を見てあげないといけませんね」
あざみ「私がずっと、先輩と一緒にいてあげますよ」
吉野「……ぁ…………ぁ、ぁ…………っ」
その言葉は吉野にとって、暗闇のような絶望に差し込んだ一條の光のように思われた。
あざみにそう言ってもらえるだけで多幸感に包まれ、どうしようもなく涙が溢れそうになってしまう。
少女にすべてを破壊され、少女が吉野のすべてになる。それだけで吉野の心が満たされる。
たとえそれが、誰からも理解されない愛情のカタチでも。
あざみ「ん、せんぱい……」
仰向けに倒れている吉野に覆いかぶさるように、ゆっくりと少女の顔が接近する。絹の糸のように伸びた黒髪が吉野の首筋にかかり、サラサラと愛撫するようにくすぐった。
唇同士を軽く觸れ合わせるだけの、不慣れでぎこちない口付け。
先ほどまで見せていた妖艶さは微塵もなく、ただ純真に相手を思う年相応の少女がそこにいた。
そんな少女のキスに確かな愛情を感じながら、吉野の意識が闇に落ちていく。
ぽっかりと開いた深淵に呑み込まれるように、どこまでもどこまでも墮ちていく。
あざみ「……大好きですよ、せんぱい」
こうして吉野は最も大切な睪丸を代償に、最も大切に想っている少女からの愛を得たのだった。
-10-吉野が目覚めると、そこは病室のベッドだった。
その病院はあざみの父親の知り合いが経営しているという話で、吉野の入院に際しても色々と融通を利かせてくれたらしい。怪我についても表向きは暴漢に襲われたという名目で処理され、あざみとの関係が公にされることはなかった。
結果的に、吉野の睪丸は二つとも完全に失われた。
あざみの手によって丹念にすり潰された彼の精巣は、無事な部分がまったく殘っていないほどのダメージを負っていたらしい。醫師の所見でも、少女の狙った通り挫滅した精巣は修復不可能になっており、治療を施すためには睪丸の殘骸を完全に摘出する以外に方法がなかったのである。
そうして吉野の股間には、中身を失って不恰好に萎れた陰嚢と役立たずになったペニスだけが殘された。
また、精子を作ることができなくなったとはいえ、勃起と射精のメカニズムが機能しなくなったわけではなかった。精液というのは、その成分の大部分が睪丸ではなく體內にある前立腺や精嚢から分泌される粘液から構成されているらしく、精子が含まれないという點を除けば、射精する機能は喪失を免れたのだ。
もっとも、生殖能力のない射精に意味があるはずもなく、ただ虛しくなるだけの空疎な行為に過ぎなかった。
入院してしばらくは高熱と股間の鈍痛に苦しみ、毎晩のようにうなされる日々
が続いた。ホルモンバランスが崩れて不調をきたし、さらに股間にぶら下がる二つ重みがなくなったことで、その感覚に慣れるまではまっすぐに歩くことさえ困難だった。
自分がもう男ではないことを実感し、ベッドの上で胎児のようにうずくまり、喪失感に何度も涙を流し続ける。だがそんな吉野を勵まし元気付けてくれたのは、彼をそうさせた張本人であるあざみ自身だった。毎日のようにお見舞いに來て、獻身的に看護してくれる戀人のお陰もあってか、吉野の怪我は何とか治癒していき、予後も良好とのことだった。
回復していく一方で、若い女性看護師たちの間では、吉野が強姦に及ぼうとして反撃され睪丸を潰されたのではないかという噂が広まっていたようで、彼女たちから汚物を見るような視線を向けられることもあった。中にはクスクスと笑いながら興味深そうにしている看護もいたが、それも含めて吉野にとっては気まずく居心地の悪い入院生活だった。
ともあれそんな日々も終わりを告げ、ようやく退院の日を迎えることができた。
それから數日後。
吉野はいつものように薄暗い部屋でじっと息を潛め、扉が開くのを待ち続けている。
あざみ「先輩、ただいま帰りました。私がいない間、ちゃんといい子にしてましたか?」
吉野「あ……」
やがて學校帰りで制服姿のあざみが姿を現すと、虛ろだった吉野の瞳にじわじわと光が差した。
吉野「う、うん……おかえり、あざみ……」
あざみ「そうですか。偉いですね、せんぱい、フフッ……よしよし……」
地下室の扉を開けた途端、嬉しそうに寄り添ってくる吉野のことがたまらなく愛しく思えて、少女は彼を抱きしめるようにして優しく頭を撫でさする。吉野は全裸で革製の首輪と鎖に繋がれており、その光景はまるでペットと主人のようだった。
じゃれつく子犬のような吉野に、思わず少女の顔がほころぶ。
あざみ「やだ、先輩……そんなに寂しかったんですか? ん……ふふ……せんぱい、かわいい……」
あざみ「そうだ、お腹空いてますよね?今ご飯の準備しますから、ちょっと待っててくださいね」
リードに繋がれたままの吉野を上の階へ連れ出すと、少女はいそいそとエプロンを身に著けて食事の準備を始める。最近になって料理を勉強中らしく、その腕はめきめきと上達を見せている。そこだけを切り取ってみれば、まるで同棲か新婚生活を送っている仲睦まじい男女のようにも映るだろう。
あざみ「……はい、先輩。あーんして?」
少女はにこにこと微笑みながら、手ずから食事を食べさせてくれる。吉野が自分で食事をすることは許されておらず、身の回りの世話のすべてをあざみにやってもらわなければならなかった。
あざみ「おいしいですか?」
こくこくと頷いて、親鳥からエサをもらう雛のように口を開ける。
そんな甘い時間が終わると、吉野は再び地下室で拘束されながら調教を受けるのが日課になっていた。
あざみ「フ
フッ……先輩の體、いつの間にか傷だらけになっちゃいましたね……」
吉野の全身には、引き攣れた無數の傷跡が刻まれており、あちこちに赤黒く腫れ上がった痣ができていた。特にペニスは念入りに嬲られた様子で、針を刺されたような穴や火傷の跡がいたるところに見受けられる。苦痛を味わいながら同時に亀頭責めによる快楽も強制的に與えられ続けていたために、尿道から噴いた潮がお漏らししたように床に水溜りを作っていた。
だが無意味な射精は固く禁じられ、吉野が射精できる日はもう二度と來ない。
あざみ「男の人の體って不思議ですよね。タマタマがなくなって役に立たないのに、おちんちん勃起させちゃうんですから……。そんなに私にいじめてもらえるのが嬉しいんですか?」
あざみ「フフッ、いいですよー?一生射精させてもらえない可哀想なおちんちん、これからも私がいじめ続けてあげますからねー?」
少女はお気に入りの人形を愛でるように、傷跡をそっと指先でなぞりながら、絡みつくように手を這わせていく。
あざみ「そうそう、先輩にお伝えすることがあるんでした。今度、生徒會の皆さんを私の家に招待することになったんですよ」
吉野「……ぁ、ぁぁ…………」
數時間に渡り散々嬲られ続けてぐったりとしていた吉野が、その言葉に反応してかすかに呻き聲を発した。
あざみ「フフッ……そこで先輩の情けない姿、生徒會の女の子たちに見てもらいましょうね。先輩がこんな変態だって知ったら、きっとみんなショックを受けてしまうでしょうけど……仕方ないですよね。先輩が私のものだっていうこと、ちゃんと教えてあげないといけませんから」
その光景を想像したのか、あざみは小悪魔のようにクスクスと笑う。
生徒會、學校、自分の暮らしていた當たり前の日常……そのどれもが、どこか遠い日のことのように感じられた。
あの日以來、吉野は家には戻らず、學校にも顔を出していない。
外で一體自分がどんな扱いになっているのかも、今では考えることさえなくなっていた。
あざみに飼われ、あざみのために生きる。少女に依存しなければ生きていけない。
それが今の吉野にとって、唯一の幸福だった。
あざみ「大丈夫ですよ。みんなが先輩のことを蔑んで、罵倒して、見捨てても……先輩がどれだけ嫌われて、誰からも愛してもらえなくなっても……私だけはずっと先輩の味方です」
あざみ「だって私は……先輩が大好きですから」
あざみ「だから先輩を壊して、獨り佔めにして、たくさん愛してあげたくなっちゃうんです」
愛する人をいたぶり、追い詰め、壊したい。
それはひどく歪で、捻じ曲がった愛情のカタチ。
しかし、たとえどんな形であっても、それが純粋な想いの発露であることに違いはない。他人から見れば異常としか映らないそれこそが、黒瀬あざみという少女が吉野修平という男に真摯な愛を向けている証なのだ。
かつてその想いを、誰にも
理解されないとすべてを諦めていた少女がいた。
だが吉野は、彼をいじめるときにだけ見せるあざみの嬉しそうな笑顔が、この世界の何よりも美しいと感じた。
そして、吉野はそんな彼女を受け入れて、好きになった。
ゆえに彼は少女の甘い毒に溺れ、どこまでも墮ちていくしかない。
行き著く果てに、地獄しかなくても。
あざみ「だから――」
あざみ「これからも、先輩はずっと私のものですよ」